アレルギー以外の疾患
皮膚掻痒症
皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)
症状
皮膚掻痒症は、じんましんや湿疹がまったくないのにもかかわらず、皮膚がかゆいという状態をいう一種の皮膚の神経の知覚過敏症です。 一般的には皮膚を乾燥性ドライスキン、つまり皮膚がカサカサになりやすい、そのような方によく見られます。皮膚が知覚過敏、つまり弱いためにちょっとした刺激に対して過剰に反応してしまい、かゆくなるという状態なのです。病気というよりも一種の体質なのでこれを改善するのはなかなか大変です。
原因
(1)食生活の変化。動物性の脂肪の多い食事をとると早くて数ヶ月後から、皮膚のかゆみが増加する場合があります。
(2)空気の乾燥が著しいと皮掻痒症はひどくなります。
(3)心理的ストレスにより皮膚のかゆみが誘発されることは、成人の場合よく見られる現象です。近年、私のクリニックにはこの心理的ストレスのためにさまざまの皮膚のトラブルを訴える方が見えています。
(4)チリダニアレルギーの体質があるとハウスダストの多い生活環境下では、この皮膚掻痒症も悪化しやすくなります。
検査・診断
一
治療
(1)アレルギーの炎症を抑えるタイプの油を多く含むサプリメントを内服する。この問題については「体に良い油について」をご覧ください。
(2)ドライスキン対策のスキンケアーとしては、ワセリンなどの保湿剤をまめに塗るにぬるとよいでしょう。
(3)心理的ストレスについてはなかなか厄介です。自分ひとりででいくらこのストレスに打ち勝とうと思ってもかえってそれがストレスになってしまい、症状は悪化しかねません。親身になって話を聞いてくれる人がいれば、その人とをじっくり話をして、悩みを打ち明けるのも、ひとつの方法です。それでもだめな場合にはカウンセラーの助けなどを求める必要もあるかもしれません。また精神状態を安定させることもひとつの方法かもしれません。
最後に、入浴時のスキンケアーのポイントです。決して、タオルに石鹸をつけてゴシゴシ体をこすってはいけません。これをやればやるほど、その瞬間は気持ちが良くても、翌日には皮膚の状態はさらに悪化します。手の中で石鹸を泡立てて、やさしく洗ってください。また、ボディーソープもやめましょう。
また、皮膚を強くするためにニューヨーク入浴し十分に温まってから水、つまり冷水浴をするという方法があります。これは昔から皮膚の自立神経の鍛錬のために行われていた方法です。美容法の一つに冷たい水で顔をパンパンとたたき、皮膚を刺激する方法もあります。これは皮膚を引き締める効果があるとよく知られています。
アレルギー疾患の各病気を説明していきます。