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昆虫アレルギー



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 昆虫アレルギー

(1)ハチ

 
ハチ
昆虫に刺されることによりアレルギー症状が出る場合は少なくありません。もっとも激烈な反応はハチに刺されたときに、血圧が下がったり呼吸困難になったりするアナフィラキシー(重症なアレルギー反応)です。このアナフィラキシータイプはすぐに救急処置をしないと生命に危険が及ぶ場合も見られます。
 
厚生労働省の統計によると、スズメバチやアシナガバチに刺され、毎年20~30人がなくなっています。特に、夏は要注意です。
 
ハチに刺されたら、症状がひどくなる15分程度はむやみに動かず、横になって症状を観察することが大切です。これは血圧が低下した状態で歩き回ると危険で、症状の進行に気づかないからです。できれば患部を冷やし、手足なら心臓に近い方を縛ってください。そして、気道確保にも注意してください。救急車を呼ぶなどしてなるべく早く病院にかかる必要があります。全身じんましんに加え呼吸困難などを起こしたときが「エピペン」を打つ目安になります。効果は注射後15~30分程度しか続かないが、症状はその間にピークを迎えることが多いため、病院までのつなぎ効果があります。
 

エビペンとは?

 
エビペン
メルクが製造しているペン型注射器。注射器の中には血圧や心拍数を上げたり、気道を広げて呼吸を助けたりする薬「エピネフリン」が入っている。「アナフィラキシー・ショック」を起こした緊急時に、太ももに押し付けると自動的に1.5cmの針が出てエピネフリンが注射される。2003年8月、ハチ刺されによるアナフィラキシーに対して認可された。1本1~2万円、使いきり。処方できるのは製造元メルクが主催する講習会を受講した医師に限られる。現在、全国で8000人余登録されており、うち、約4300人が「アナフィラキシー対策フォーラム」で公開されている。エピペンの使用においては、医師以外で打てるのは本人か保護者だけ。自分で打つのが原則で、救急救命士でも打てない。
 

(2)蚊

 
蚊
その次によく見られたのが蚊に刺された部位が赤くはれ、翌日からその腫れがさらにひどくなるものです。これは子供に限らず成人でもよく見られる皮膚反応です。残念ながらこれをすれば絶対にこの蚊アレルギー症状が出ないという方法はありません。むしろ刺されてからすぐに抗ヒスタミン軟膏をぬり、その後、さらにひどくなってからはステロイド外用薬を使用することです。また抗アレルギー薬の内服をしたり、必要に応じてステロイド薬の内服をしたりします。
 
血液検査で蚊や昆虫などに対する抗体が血液中にあるかどうかをチェックすることは可能です。しかし仮にそれで分かったとしても、上に述べたような対策と治療は全く同じです。
 
ショックになるような蜂アレルギーの強いには細心の注意をもって減感作療法というのを行う場合もありますが、それ以外の昆虫では一般的ではありません。ですからなるべくその昆虫に刺されないようにし、万一さされた場合には早めに前に述べたような治療を行うことがよろしいでしょう。
2014/8/13