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アレルギーついて



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 アレルギー原因物質、抗体・炎症物質

アレルギー原因物質、抗体・炎症物質

 

代表的物質の解説

 

グラフィックのような様々なものがあります。
これらの物質がまるで<オーケストラ>のように複雑に組み合わさって、アレルギーの病気が起きるのです。細胞の中でも代表的なものをご紹介しましょう。

 
マスト細胞
言うなれば第一バイオリンとソプラノとも言うべき主役です。
マスト細胞は三種類の絵が書いてありますが、どれも基本的には同じ働きです。それぞれのいる場所、例えば肺、皮膚、腸などの場所により多少は顔が違うくらいです。いわば三人兄弟です。マスト細胞は顕微鏡で見ると、右図のように、その細胞の中に顆粒をいっぱい持っているため、肥満細胞と呼ばれています。
 
化学伝達物質
このマスト細胞はグラフィックの中に書いてある(つぶつぶ)ロイコトリエン、ヒスタミン等の物質、医学用語でケミカルメディーエーター(化学伝達物質といいます)を細胞の外へまるで打ち上げ花火のように放出します。
 

この化学伝達物質が気管に働くと喘息のゼイゼイ、呼吸困難が出たり、皮膚にジンマシンがでたり、花粉症では目や鼻の症状が出ます。

 
好酸球
主役のもう一人は好酸球です。左絵をみるとお分かりのように細胞の中に黄色い粒々をたくさん持っています。この粒粒も曲者で、好酸球の外に放出され、アレルギーの反応(炎症)を悪化させ、長引かせます。
 
リンパ球
さらに、アレルギー反応を彩る重要な細胞はリンパ球です。これはアレルギー反応を起こすIgEという蛋白(たんぱく)を作るだけではなく、サイトカインと言う物質(絵では赤っぽい粒々…多くは糖蛋白)を放出します。
 

このサイトカインは大変な奴で、現在(2001年)は13種類が知られています。このサイトカイン達はこのグラフィックにあるすべての細胞に働きかけてアレルギー反応(アレルギー炎症)色々な形に修飾します。

 

つまり、冒頭でお話したようにこれはまさにアレルギーオーケストラ、しかも合唱付のベートーベンの交響曲 第9番のような壮大なものです。

 2014/8/13