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じんましん(蕁麻疹)



 薬の効き方(良い油)

じんましんに使われる薬の効き方

 
抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬はマスト細胞から放出された物質が、皮膚の中の組織や細胞に働かないようにブロックする働きがあります。しかしこれらの薬は、マスト細胞から放出されるジンマシンをひき起こす化学物質の遊離を完全には抑えるわけではないので、薬を止めたり減量したりすると、症状がまた再発することはよく見られます。
 
これに対して、体に良い油を積極的に取り入れると、各種のアレルギーの病気に良いと言うことがわかっています。そのアレルギーに良い油はαリノレン酸、EPA、DHAなどです。
 
これらの油を積極的に摂取すると、マスト細胞をはじめとする炎症を起こす細胞の膜に取り込まれ、細胞からアレルギーを引き起こす化学伝達物質を遊離しにくくします。
 
これらの油を豊富に含む食べ物としては、サバ、イワシなどの青身魚です。植物性の油ではシソ油がαリノレン酸を豊富に含みます。これらの食品を充分にコンスタントに摂取することができない場合にはEPAのカプセルを内服する場合もあります。
 

体に良い油について

 
第二次世界大戦後の日本人の食生活でもっとも変化したのは脂肪の摂取量の増加です。これはたんぱく質の摂取量の増加を上回るものです。これがアレルギーの病気とどのような関係があるのでしょうか。
 
油の中には大きく分けて3つの種類があります。
 

 
近年、日本において小学生、中学生など子供のもっとも好むものはハンバーガー、フレンチフライ、ビザ、こってりしたアイスクリームなど舌触りがよく、多量の脂肪を含むものです。残念ながらこれらの食品には3番目のグループの油は一切含まれていないといってもよく、ほとんどがアレルギーの病気に良い効果を持たない1番目と2番目のグループです。したがって、何らかの方法でこれらの体に良い油を摂取する方法を考える必要があります。
 
栄養学者によれば日本人は1日3グラムのEPA,DHA,αーリノレン酸を摂取する必要があるといわれています。今の量は海に面した漁港でなければ維持できない量です。私たちが1990年代に国立公衆衛生院との共同研究で全国の小学生約6,000人を対象とした調査では、青身魚を多く食べる小学生は喘息が統計的に少ないということがわかりました。この結果は私たちだけではなく世界のいくつかの国でも同様の結果が出ています。
食生活の改善、例えば添加物の摂取を極力控えるなどの注意点と並びこの油の問題を注意していくことはアレルギーを直すのに薬だけに頼らないためにも重要な方法といえましょう。
 
現在、サプリメントとしてこの3番目の油が含まれているカプセルが市販されています。それらの量がアレルギーを予防するのに十分であるかどうか、専門医とよく相談して内服されることが、効果を充分に得るためには不可欠です。
 
ちなみにアトピー性皮膚炎についてもこの3番目の油が有効であるということは名古屋大学の鳥居先生達により証明されています。私は気管支喘息についてこの3番目の油を多量に含む魚油を1年間サプリメントとして内服することにより喘息が徐々に改善するというデータを論文として発表し、2000年のヨーロッパの呼吸器学会雑誌に受理され、11月号に掲載されました。
2014/8/13