◆◆症状がよくなったので、治療をやめていいですか?◆◆|用賀砧公園はるかぜ呼吸器・内科クリニック|世田谷区の呼吸器・アレルギー内科・脳神経内科

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◆◆症状がよくなったので、治療をやめていいですか?◆◆

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2025年12月16日

   せきの症状がよくなったので、吸入をやめてもいいですか?

   もう苦しくないので、お薬はいらないです。

   症状がないのに、ずっとお薬を続けなければならないのですか?副作用のほうが心配です。

「ぜんそく」(「せき」だけの方も含めて)と診断のついた患者さんで、

症状がよくなってくると、

吸入をそのまま続けることにメリットを感じず・または副作用に不安を感じたりして

中止してしまうかたが一定数いらっしゃいます。

  つらかった症状がなくなり、ご自身としては大丈夫なのに、

  なぜ薬を継続しなければならないのか?

このように疑問に思うことは、致しかたないことかもしれません。

「ぜんそく」のかた(「せき」だけの方も含めて)で、

症状が無くなったら治療を一旦中止してもよいか?

⇒答えは、NO です。

これまでのコラムでもお話したように、

「ぜんそく」の正体は、

症状が出るときだけの炎症

ではなく

症状がないときも実はずっと存在している慢性的な炎症

だからです。

症状がないときにも、

どれだけこの炎症をコントロールできるか(抑えられるか)

で、

あなた自身の 「ぜんそく」 が 今後悪くなっていくかどうか

に影響を与えてきます。

この炎症を抑えるお薬の主役が、

処方されているかたはご存じと思いますが

「吸入ステロイド」

です。

患者さんにお話するのは、まずは

 「ぜんそく」 は、一生のお付き合いになります

ということ。(みなさん悲しい顔をされますが、言わなければなりません・・)

また、治療を中止すると

この数か月で劇的に悪くなるというよりは(もちろん人によってはあり得ますが)

数年、10年、20年・・・と長い時を経て

  薬が効きにくくなってくる、 

  いまは「せき」のみだけれど呼吸が苦しい発作が出てくる

  発作がひどくなって入退院を繰り返すことになってくる

  呼吸機能が落ち日常生活のちょっとしたことでも息苦しくなり生活に支障がでてくる

  そしてこれらが治療で改善しないようになる(リモデリングにより)

というリスクが出てきます。

これらを予防するために、症状がなくなっても

治療を毎日、続けていく必要があるのです・・・

また、こわいのは、

「せきをすること」

「たんがでること」

「息苦しいこと」 

が日常的にある患者さんは、

まるでそれが皆同じように、当たり前の生活の一部のものだと

思い込んでしまっていたりして

大分ひどくなるまで(呼吸機能が落ちて戻らなくなっていても)

受診が頭に浮かばないかたもいたりします。

自覚症状がどうか、というのも

治療の方針を決めるうえで、非常に大事なポイントですが、

実際に聴診したり、検査をしてみて

炎症がどうか、 気道の狭まりがどうなっているか

という別の点からの評価も

大事になってきますので、

そういう意味で

定期的な通院はどうしても必要になる病気です。

日々忙しかったり、通院を億劫に感じたり、

吸入すら面倒くさく感じるのも非常にわかるのですが

(私自身もそういう質ですので)、

これからずっと、元気に生活していくためには

とても大事な治療になってきますので、めげずにがんばりましょう!

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