2025年11月29日
「咳ぜんそく」と「ぜんそく」は ちがう病気ですか?』
『
「咳ぜんそく」といわれたことはありますが、「ぜんそく」とは違いますよね?」』『
「咳ぜんそく」と「ぜんそく」は まったく異なる病気かと思っていましたが・・』『
「ぜんそく」では無いなのに、吸入をずっとしなければならないのですか・?』
とてもたくさんの患者さんからいただく言葉です。
結論から申し上げますと、
「咳ぜんそく」も、「ぜんそく」 です。
イメージでいいますと、
「ほ乳類(ぜんそく)のくくりの中のヒト(咳のみの人)」(少し違うかも・・・)
「ピカチュウ(ぜんそく)になる前のピチュー(咳のみの人)」(う~ん・・)
ひとつ前のコラムで、
「ぜんそく」といえば
「ヒューヒュー、ゼイゼイ」 を思い浮かべるかたもいるかもしれません
とお話しましたが、
『咳ぜんそく』 は
症状として「せき」しか出ていない
『気管支ぜんそく』
病気の本質的なところは同じであり、
「せきだけだから、「ぜんそく」ではないはず・・」
そんな人にも わかりやすく伝えるために用いている言葉です。
ポイントとしては、
●「せき」だけの「ぜんそく」の人も、治療をしないでいると、
前回コラムでお話したような 気管支(空気の通り道)の狭まりが強くなり、
「ゼイゼイを伴うような「ぜんそく」」になっていく(3~4割)
●「せき」だけの症状 と言って受診されるかたでも、
実際に 聴診(胸の音をきく) すると
「ヒューヒュー」気道が狭くなっている音がする人もいる・・
●「せき」だけの症状で来院され、検査をすると
呼吸機能検査で しっかり 気管支が狭まっているような人がいる・・
「咳ぜんそく」と言われてきたかたも、
「気管支ぜんそく(ぜんそく)」 ですので
治療は同じです。
治療の要(かなめ)は、「吸入ステロイド」になってきます。
(また違うコラムで「吸入ステロイド」についてお話する予定です)
そして、悪くならないようにコントロールしていくことがとても大事です。
とくに、「せき」だけ自覚症状の「ぜんそく」患者さんは、
体調が良くなってしまうと 吸入を忘れたり、そのまま中止してしまいがちです (!!!)
前回のコラムを読んでいただき、
しっかり治療を続けて、悪くならないように一緒にコントロールしていきましょう。