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HOME | Q&Aシステム | カテゴリー別 9.昆虫アレルギー Q1~Q50

カテゴリー別Q&A


 
 
 

Q17 蚊アレルギーについて  

 
5歳ぐらいのときに蚊に刺されて意識不明になり高熱がでて4週間入院して骨髄液の検査も血液の検査も受けたのにもかかわらず大きな病院ではなかったのがいけなかったのか蚊に刺されたのが関係してると思うけど明確な原因がわからないと言われてそのまま退院しました。
今でも蚊に刺されやすく刺されると他の人よりも刺されたところ全体が腫れて硬くなり汁が出たり小さな水ぶくれができたりします。できない時もあります。
これは蚊のアレルギーとかなのでしょうか?また幼少期のようにいきなり倒れたりする可能性はあるのでしょうか?
 

A17 蚊アレルギー

 
この疾患で高熱が出て4週間も入院するケースはまれです。
通常は、刺された局所の腫れです。軽症ならば抗ヒスタミン薬の内服、レスタミン軟膏の塗布で治ります。効かない場合はステロイド薬の内服になります。
5歳の時は何らかの全身症状となったのでしょう。意識不明になったのは脳炎も合併したようです。
今後同じようなことは起きにくいようです。しかし、蚊に刺されやすい時期は、抗ヒスタミン薬は常時携帯して刺されt部位の腫れがひどいときは、自分の判断でまず内服し、また抗ヒスタミン薬の塗布をして、様子を見るのが良いでしょう。
 


Q16 蕁麻疹 

 
7月に虫に刺されて膝のところが腫れました。かゆいより痛いほうが強かったです。
次の日あたりから太ももに丸いちいさいかゆくないじんましんが毎日出るようになりました。しばらくすると、丸だけじゃなく、大きい形のじんましんも出るようになって、少しかゆみもあります。朝から出る日もあれば、夜になってから出る日もあります。
皮膚科でザイザルという飲み薬をもらって飲んでいますが、じんましんがでてからもうすぐ2ヶ月くらいになります。虫刺されが原因でじんましんがでているのでしょうか?
子供の頃からあまりひどくはありませんがアトピーです。またアレルギー体質であることは自覚しています。
 

A16 昆虫アレルギー

 
 蚊や昆虫に刺された手も数日で治る人が普通です。しかし敏感な体質の方はすんなり治まらず、持続したり、他の部位に広がる場合があります。
 他の部位に広がる場合は自己感作性皮膚炎という、ちょっと厄介な病気へと移行していると考えられます。
 単純なじんましんにはザイザルは良い薬ですが、自己感作性皮膚炎までに発展すると、専門医を受診するほうが良いでしょう。
 


Q15 虫刺されと食物アレルギーの関連性

 
 1ヶ月ほど前に蚋らしき虫に刺され医者に行かず虫さされクリームを塗り痛みがあり熱も持っていたので湿布薬で冷やした状態で何とかかゆみ・痛みは治まったのですがいまだ指された部分は赤紫状態の傷が残ったままで、ゴールデンウィークに家族で温泉へ行き特に食中毒にかかりそうな貝類や生ものなどは食べなかったのですが、食事を済ませた後かゆみを帯びたみみず腫れ上の蕁麻疹が出ました。
 
 虫刺されと食物アレルギーは何か関連性があるのでしょうか?また1回発症すると慢性的症状となるのでしょうか?教えて下さい。
 

A15 虫刺されと皮膚の炎症

 
 1ヶ月前は蚊アレルギーが単純な皮膚の発赤だけでは治まらず、赤紫になり跡か消えないのは、血管炎になってしまったのでしょう。ジンマシンは数時間で治まりますが、血管炎型は出血するため跡が消えにくく、数日から数週持続する場合もあります。
 治りきらないうちに温泉などに入り、血行がよくなると、お話のような状態になることは十分に考えられます。
 
 傷が長引いているときはステロイドの内服を注意深く行うと良いでしょう。きちんと治しておかないと、また、何かのアレルギー反応が起こる可能性はあるかもしれません。
 今後はしばらく虫刺されには要注意です。
 


Q14 毛虫の毒によるアナフィラキシー?

 
昨年の夏、庭の木についていた大量のいらがを枝ごと切り落として退治していたところ、前腕部を2箇所いらがに刺されました。痛みに驚いて家の中に戻ったのですが、体がフラフラする感じがしてとりあえず横になりました。そうしているうちに、両足と両手がぴりぴりとしびれだし、やや遅れて口の中にもしびれが広がってきました。その日は体も動くので気にせず過ごしていたのですが、結局しびれは2~3日続きました。
 
あとで、アナフィラシキーという症状を知ったのですが、毛虫でもそのような症状はでることがあるのでしょうか。また、今後いらがに刺された場合はどうなってしまうのでしょう。重症化するようなことにはならないでしょうか。
 

A14 昆虫とアレルギー

 
 昆虫に接触したまたは刺された後に、何らかの症状が出た場合、考えられる病名は (1)昆虫アレルギー(2)昆虫の毒素による炎症反応または神経毒によるなんらかの知覚異常、痺れなどの神経症状 の2つが考えられます。
 
 アナフィラキシーはアレルギー反応のなかで横綱級です。10-15分以内に呼吸困難、低血圧、不整脈など放置すれば死に至る状態です。この典型例はよく新聞に出るハチアレルギーです。山間の木の伐採業者や、山の木の手入れをする人たちが、人里離れた山の中でハチに刺され、そのまま死亡する例です。
 
 今回はアナフィラキシーではなく、神経毒による(2)が考えられます。このような場合放置しないで、救急病院を受診し、点滴などの処置を受けると良いでしょう。
 この数年間、あなた程ではないのですが、チャドクガ等による被害を訴えて来院する方がよくみられます、万一、次回も同じようなことが起きたら、すぐ病院へ行くことをお勧めします。
 


Q13 蚊アレルギー

 
最近関西から、鹿児島に引っ越したんですが、引っ越す前は蚊に刺されても二日くらいで治ったのに、こっちに来てからは蚊に刺されると水泡が出来てしまい、なかなか治りません。ちなみに腫れは2~3cm程度。これっていわゆる慢性活動性EBウイルスの診断要素となる重度の蚊アレルギーですか?あと引越しと何か関係があるのでしょうか?
 

A13 蚊アレルギーとEBウイルス

 
これは、通常の蚊アレルギーではなく、さされた局所が水泡、潰瘍になり、さらに高熱が出て、全身症状が悪化する特殊な場合です。
 
1年間に何百万人の方が、蚊に指されますが、その中の数名にこの病気が出まと考えられます。
 
この病気が発見されると、大変に珍しい病気になので、学会に報告したり、論文になって掲載されたりします。学術的には大変興味深いケースですが、通常の臨床ではまずお目にかかることはありません。私もアレルギー疾患を30年見させていただいてますが、遭遇したことはありません。蚊に刺されたあとに、上記ような普通ではない重症の症状が出なければまず問題はないでしょう。
引越しとの関連はまずないでしょう。
 


Q12 虫刺されと蕁麻疹?

 
蕁麻疹についての質問です。
1ヶ月ほど前、太ももをムカデに刺されました。腫れや痛みは2、3日で治まったのですが、それから2週間ほどして、かまれた跡の周囲に、蚊に刺されたようなかゆみを伴う発疹(蕁麻疹?)が時々出るようになりました。それ自体は数時間で消えるのですが、ここ数日、夜になると2、3個発生します。
刺された跡の部分にだけ出るので、やはりムカデに刺されたことと関係があるような気がするのですが、完治して時間がたってから蕁麻疹が出ることはあるのでしょうか?また、このまま放って置いたら悪化したり、全身に広がったりするのでしょうか?。 ご多忙中誠に恐縮ですが、御回答の方よろしくお願いいたします。
 

A12 虫さされ

 
虫さされの際の際の局所反応が強い場合には、体の免疫の働きが刺激され(過敏性反応、一種のアレルギー反応のことです)、数日から数週たってから、再びその部位が何らかの刺激を受けると皮膚反応を起こす場合があります。
今後、同じムカデにさされると、前回の反応よりかなり強い反応が出る可能性があります。その際に備えて、抗ヒスタミン薬の内服薬や外用薬、さらに非常用のセレスタミンという内服薬を主治医からもらっておくと良いかもしれません。
 


Q11 娘の虫刺されについて

 
はじめまして。6歳の娘のことでお聞きしたい事があります。
8月の頭に家族でキャンプに行った時に、おそらくブヨだと思われますが、家族皆刺されました。
私は数箇所でしたが、さほど腫れる事もかゆみもありませんでした。
主人はかなり赤く腫れましたが、薬局でいただいたステロイドの入った軟膏で落ちつきました。
長男は、20箇所以上刺されたにもかかわらず、蚊に刺されたより少しひどい程度で済みました。
娘は30箇所近く刺され、腫れ自体はさほどではないのですが、硬く芯が出来、2ヶ月近く経った今も痒さと闘っています。
当初はステロイドの軟膏で落ち着いていたのですが、1ヶ月ほど前から寝ている間に掻いてしまうのか、刺された個所から水がしたたり出てくるようになりました。
とびひみなりそうな、皮膚炎を起こしてるとのことで、ステロイドと、抗生剤入りの軟膏を塗り、ガーゼ等で保護し、乾いてきました。
ですが、現在もまだ硬く芯が残っている所がたくさんあり、かゆみがあります。
見た目には、芯がなくなり、綺麗になってきているところもあるのですが、またかゆみがぶり返し、少しですが水が出てきてしまいます。
女の子なので、虫刺されの跡が気になり、足を出せずに困っています。
本人も見られるのがいやで、長いズボン、スカートをはいて隠しています。
皮膚科に行ったら、治るのでしょうか?
どんな治療法があるのでしょうか?
かゆみは止まるのでしょうか?
お忙しいとは思いますが、宜しくお願いします。

私は、花粉アレルギーがあります。
蚊に刺されると、最低でも1週間はかゆみが続きますが、今回ブヨは、蚊よりも全然楽でした。
 

A11 昆虫アレルギー

 
刺された当日にレスタミン軟膏を塗り、翌日にもさされた部位の脹れが残る場合には、ステロイドの入った軟膏を塗ります。その際に抗ヒスタミン薬を内服するのがよいでしょう。
それでもジクジクするときは、ステロイドの軟膏を塗った上に亜鉛華軟膏などを塗り、包帯を巻いて、ずれやすい場所(手足)はその上にネット包帯をかけておきます。亜鉛化軟膏はオムツカブレやあせもなどジクジクした部位に塗る薬です。虫刺されの後が、いつまでもジクジクするときは早めに試すと良いでしょう。
昆虫アレルギーが重症の場合にはセレスタミンなどの内服薬を2-3日内服するという方法もあります。
 


Q10 蚊刺過敏症

 
はじめまして。
2才半になる息子の母です。
息子が昨年の夏(1歳半)に左手甲を蚊に刺されて、大きな水疱になり、水疱が破れたところからバイキンに感染してしまいました。手先からひじまで腫れ、発熱を伴ったので、入院、抗生剤の点滴治療を行いました。
診断は『蜂窩織炎』でした。
それから蚊に刺されるたびに、水疱を形成するようになりましたが発熱はありません。(潰瘍などもできません)
皮膚科のほうでマイザー軟膏とレスタミンを処方してもらってますが水疱はできてしまいます。(処方される以前と比べると水疱の大きさは小さくなっています)
ところが最近、蚊にさされると、半日たったくらいから微熱(37.6度前後)が出る事があり、(出ないときもあります)刺されたところも昨年に比べて腫れがひどくなり、赤く硬い状態になってきました。(水疱は変わらず小さいものができます。潰瘍はなし)
アレルギー検査は『ヤブカ(属)』はクラス『0』でした。
非特異的IgEは『413』で、なんらかのアレルギーをもっている可能性があるかもしれないとの事でした。
EBウイルス症候群の心配もあり、なんらかの検査を受けたほうがようのでしょうか?それとも体質によるものでしょうか?
7月も刺されて微熱を出した時に、小児科に相談した事もあるのですが、その時は風邪も伴っていたらしいので、熱がさがらなかったら検査しましょうと言われました。受診した翌日、熱はさがりました。
既往症は、9ヶ月の時から1年ほど急性中耳炎を繰り返したりしています。中耳炎は2才になった頃から、かからなくなりました。(保育園児です)
 

A10 蚊(昆虫)アレルギー

 
蚊(昆虫)アレルギーによる反応が強めに出ているのでしょう。通常は皮膚反応のみで収まりますが、反応が強くなると全身症状としての発熱が見られることがあります。
皮膚反応だけならば、現在の治療でよいでしょう。熱が出るようならば、子供用のセレスタミンシロップをまず1回だけ使用してみると良いでしょう。セレスタミンはステロイド薬と抗ヒスタミン薬の合剤です。ひどいアレルギー症状の際などに頓服として用います。数回服用する場合ならばまず心配ありません。今度、蚊に刺された後に発熱したら、お試しになるのも一つの手です。
検査で陰性のようですが、蚊の場合すべての種類について検査試薬があるわけでないので陰性という結果については、参考程度でよいでしょう。余り気にする必要はありません。
IgEが高いのはアレルギー体質があるという大体の目安です。これも参考程度でよいでしょう。
 


Q9 蚊が原因のかぶれ?アレルギー?

 
はじめまして。
他の方の質問も拝見させていただいたのですが私の症状と異なるようなので質問させていただきました。
3日ほど前、就寝中に蚊に数ヵ所刺され、翌日「新ウナコーワクール」というかゆみ止めの薬を買ってきて1~2日ほどぬっていたのですがかゆみが収まらず、ついに昨日掻いてしまいました。
患部は右腕2ヵ所、右手甲1ヵ所、右足2ヵ所、左足3ヵ所で、各々小さい水泡が出ており、それが痒さの根源なのですが、それを掻いたせいで、体液が出てきてしまいました。
それをティッシュで拭っていたのですが、なかなか止まりません。昨日は休日だったのですが、結局朝からずっとティッシュで拭うことで1日が終わり、未だに完全に止まりません。
体液が止まった患部もその周辺の直径3~5センチぐらいの皮膚の下に溜まっている感じでパンパンに張ってきて、熱も帯びています(その周辺箇所も痒いです)。さらに一部の患部の周辺にはじんましんのようなブツブツも出てきました。これはやはり蚊アレルギーなのでしょうか。
すぐにでも病院に行こうと思ったのですが、まだ祝日が1日あるので身動きが取れません。
薬局に相談しても、変な薬をもらって症状が悪化するものイヤなので困っています。
是非、アドバイスをお願いします。
 

A9 蚊アレルギー

 
蚊に対してアレルギーのある方は、刺された翌日からはその部位が赤くはれてくることはよく見られる現象です。
 
特にこの程度の症状は皮膚の弱い小児でよく見られる現象です。
今回のあなたの症状はこれをかなり超えていると思われます。腫れが広範囲であることから、血管炎になりかかっていると考えられます。
 
血管炎は塗り薬だけでは治すことは難しいといえます。3日以上もたってもその数そこのはれがひどくなっているときには、ステロイドの内服も必要な場合があります。
 
なるべく 早く大きな病院の皮膚科か専門医を受診するとよいでしょう。
 


Q8 虫さされなのですが。

 
うちは農家なので,家のまわりには畑があります。
なのでもちろん蚊など虫がたくさんいます。
うちは毎年たくさん刺されるのですが,今年はひどくたくさんさされています。
胸からお腹あたりにかけて,前身だけで25個所。もちろん足,手,背中,などもさされています。
家族はみんな50過ぎですが,私ほどではなく,数カ所ぐらいです。
家の中はアースノーマットをたき,布団も毎日干しています。(もちろん衣服も清潔に。お風呂も毎日。)
でも刺されてしまうのはやっぱり体質なんでしょうか。。
かゆくてかゆくて。
赤く腫れるので,多分蚊だとは思うのですが。
薬も塗りきれません;多くて;これから肌を出す季節なのに今だ長そで着用です。
 

A8 蚊アレルギー

 
おそらく農作業の際に起きる蚊にさされることによる蚊アレルギーでしょう。正常の人は蚊に刺されてもちょっと赤くなってかゆみが出るだけですが、皮膚が弱い蚊アレルギーの人は、刺されたあとが赤くはれかゆみも強く、翌日になるとそこが赤く硬くなってくる場合が多いのです。そこをガリガリ掻いているとさらに感染が起きたりして皮膚の治りが悪くなります。
 
この蚊アレルギーは都会でもよく見られます。特に小児などで手足をむき出しにして活動していると幼稚園などでよく蚊に刺されます。そのあとが今上に述べたような症状となりなかなか厄介なものです。
 
対策としては、対症療法的な方法しか残念ながらないようです。つまり外での作業の際に皮膚を露出しないようにする。皮膚を露出する面積をなるべく少なくする。
さされてしまったらすぐ抗ヒスタミン薬の軟膏などをすぐに塗るようにします。そして翌日になってそこの部分が赤く硬くなったら、すぐステロイドと抗生剤の混合された軟膏をぬります。この方法をまめにやるのがお勧めです。
 
私もそうですが、蚊に刺されやすい人というのは皮膚が薄かったり、皮膚温度が高かったりなど、いわゆる皮膚が弱い人が狙われるようです。この体質は残念ながら急には変えようがありませんので、上に述べたような対症療法的をまめに行うのがよいでしょう。
 
皮膚を清潔にされることは直接の予防にはつながりませんが、普段からなるべく皮膚を掻かないようにするためには良いことでしょう。
 


Q7 蜂によるアナフィラキシーショックにたいする応急処置について

 
はじめまして。私は父とともに森林組合にて仕事をしております。
初夏から夏にかけては蜂に刺される危険性が高く、スーツを着るなどして防御もしております。しかし、父は以前蜂に刺されて意識を失ったこともあり、山での作業中にそのような状態になったときに手遅れになってしまうことを心配しております。本によるとアメリカではショック時の対応としてエピネフリンの自己注射が認められているようですが、日本では認可が遅れているようです。こちらのhpのQ&Aのコーナーで自己の責任でエピネフリン注は輸入可能で注射の方法も教えていただけると知りました。確か蚊に刺されるとひどくなってしまう方のご相談だったと思いましたが、蜂刺されにも使用可能なのか教えてください。
 

A7 蜂アレルギーとアナフィラキシー

 
緊急時におけるエピネフリンの自己注射ガ最も必要とされる場合は、病院までの距離が遠い場所でハチに刺されてアナフィラキシーになった場合や食物アレルギーによるアナフィラキシーで食物を摂取してからごく短時間に激烈な症状が現れる場合によく用いられます。
 
日本のアレルギー学会はすでに、平成14年夏に厚生労働省への要望書 <ハチの刺毒よるアナフィラキシーショックに対する自動注射器エピペンの保険適応への要望> を出しておりました。
 
その後日本での輸入元(メルク株式会社)との打ち合わせも行われました。
 
アナフィラキシー患者さんをケアーする私たちアレルギー専門医としてはこのエピペンフリンが1日も早く保険適応となり、日本でも使えるようになる日を待ち望んでおります。
 
もうしばらくで入手できると思います。
 


Q6 アレルギー?

 
主人は虫に弱いらしく、主人にばかり虫が寄ってきて、さされるたびひどくはれ、先日は腕を刺されひじから下がパンパンに腫れ風船のようになりました。3年前にははちに刺され、同様にひじから下指までぱんぱんに腫れ、病院に行きましたがアレルギーかどうかは調べてもらえませんでした。蚊に刺されても、いつまでもかゆみが取れず1年中かきむしっています。本人は、若いとき、輸血しそれからこんな風になってしまった。と言っています。子供も受け継いでしまったようで、蚊に刺されると、同様に腫れます。血液検査等で虫アレルギーとか調べられますか?改善はできますか?
 

A6 昆虫アレルギー

 
昆虫に刺されることによりアレルギー症状が出る場合は少なくありません。もっとも激烈な反応はハチに刺されたときに、血圧が下がったり呼吸困難になったりするアナフィラキシー(重症なアレルギー反応)です。このアナフィラキシータイプはすぐに救急処置をしないと生命に危険が及ぶ場合も見られます。
 
その次によく見られたのが蚊に刺された部位が赤くはれ、翌日からその腫れがさらにひどくなるものです。これは子供に限らず成人でもよく見られる皮膚反応です。残念ながらこれをすれば絶対にこの蚊アレルギー症状が出ないという方法はありません。むしろ刺されてからすぐに抗ヒスタミン軟膏をぬり、その後、さらにひどくなってからはステロイド外用薬を使用することです。また抗アレルギー薬の内服をしたり、必要に応じてステロイド薬の内服をしたりします。
 
輸血の後からアレルギー反応が強く出るようになったという話ですが、輸血された血液の中にアレルギーを起こ抗体が大量に入るとアレルギー症状が出る可能性は否定できません。しかし私はそのような反応を起こす方は拝見したことがありません。
 
その後からもずっと持続して同じような反応が出るということは、輸血により体調や免疫の状態が変化して、元からあったアレルギー体質が表面に出ていると思われます。
 
お子さんは輸血はしてないわけですから、お子さんが輸血によりアレルギーが引き起こされたということは考えられません。やはりパパの体質をもらっておりそれがなんらかのきっかけで父親同様の皮膚がアレルギーの症状でできたと考えられます。
 
血液検査で蚊や昆虫などに対する抗体が血液中にあるかどうかをチェックすることは可能です。しかし仮にそれで分かったとしても、上に述べたような対策と治療は全く同じです。
 
ショックになるような蜂アレルギーの強いには細心の注意をもって減感作療法というのを行う場合もありますが、それ以外の昆虫では一般的ではありません。ですからなるべくその昆虫に刺されないようにし、万一さされた場合には早めに前に述べたような治療を行うことがよろしいでしょう。
 


Q5 虫刺され

 
山へキャンプへ出かけた時、顔を何かの虫にさされたらしく「少しまぶたがかゆいかな?」くらいで友人に「腫れてる?」と聞いたところ最初はなんでもなかったのですが、時間が経過するにつれてまぶた全体がはれあがり、5時間後くらいには頬までパンパンになってしまったので緊急で病院へいき注射をうってもらい、セレスタミンという飲み薬をもらいました。お医者さんもハチ、アブに刺された跡はないとうことでした。薬と注射のおかげで翌日はほぼ完治したのですが目の下周辺は若干腫れているくらいです。過去の質問のNo.143の方と同様に私もたかが蚊にさされただけで赤く腫れあがりかたくなります。虫さされて顔が腫れるということはここ数年毎年あるのですが、軟膏は顔に塗っても大丈夫なのでしょうか?市販のかゆみどめだとかぶれることもあるのですが毎年夏前に皮膚科へ行って虫刺されのクスリを頂いた方がよいのでしょうか?でもたかが蚊にさされたくらいで病院なんて・・・と思ってしまい他のひとはなんでもないの私にだけなにが起こっているの?という不安な気持ちです。よい対策があったら教えてください。
 

A5 虫刺され(昆虫アレルギー)

 
かなり重いタイプの昆虫アレルギーです。
普通は虫に刺されるとそこが赤くはれ、翌日から傷口が赤くなり硬くなってきます。
あなたの場合は顔がはれるなど、かなり強い症状がおきています。対策としては虫に刺されたと思ったら、まず、抗ヒスタミン薬の軟膏などを練り、同時に抗ヒスタミン薬または抗アレルギー薬を内服します。数時間後でも症状が軽くならない場合には強めのステロイドの外用薬や別の非常用の内服薬(ステロイド)を服用します。
 
普通の虫刺されと違い程度が重いために以上のような形で、きちんととした治療することは重要です。次回は皮膚だけでなく、息が苦しくなるなどの症状が出ないことを祈っています。アレルギーは初期治療が勝負です。
 
あなたの話を聞いて単なる虫刺されと簡単に片付けてお医者さんはやめて、ひどい昆虫アレルギーですね、きちんと治療(予防)しましょうと言って応対してくれるお医者さんを探すとよいでしょう。
 
あなたの場合顔にとると軟膏塗ることは全く問題がありませんが、どの程度になるかはその症状に応じて決める必要があります。
 
お礼メール
早速の返答ありがとうございました。
虫は決してきらいではなく、学生時代はゼミの研究の為にいろいろな虫をつかまえていたのに、昆虫アレルギーなんて、、、悲しいです。
なんとか治療方法があるようなので安心しました。
まず、地元の皮膚科へ行き薬をもらえたらよいのですが
分かってもらえないようでしたら、そちらの病院へ伺いたいと思います。
ありがとうございました。
 


Q4 アナフィラキシーショック

 
はじめまして、新潟市在住のものです。いきなりの質問で大変失礼いたします。どうぞよろしくお願いします。
先日自宅で洗濯物に紛れ込んだ体長5ミリ弱の黒っぽい羽蟻に腿を刺され、わずか数分で全身に蕁麻疹ができました。
 
手のひらや顔も紅く腫れましたが、幸い呼吸器には異常がありませんでした。刺されておよそ約15分後には救命救急センターに駆け込み筋肉注射と点滴をし、投薬を受け数時間で赤みが薄らぎました。
 
羽蟻はオオハリアリでした。今回が初めてのアレルギー反応ですが以前にも刺されたことがありました。
 
また、同様な症状が出た緊急時に救急車を待つ間?飲む薬としてプレドニン3錠、アゼプチン、ニポラジン、ガスター各1錠を処方されています。内服とデルモベート軟膏を刺された周辺に塗り現在は回復しています。
 
1.この、虫さされによるアナフィラキシーはオオハリアリ以外の虫に刺されても発症する可能性はあるでしょうか。
2.次回はもっと、劇症反応が現れる可能性大だとのことですが処方された飲み薬を飲んで救急車を呼ぶようにと言う医師の指示以外に自己防衛の手段はないのでしょうか。
 
自宅周辺が農地でもあり、いろいろな虫が多いので戦々恐々としています。
どうぞよろしくお願いいたします。
 

A4 昆虫アレルギー

 
昆虫アレルギーで最も有名なアレルギーです。
 
これは養蜂家で見られます。ハチに刺されると10分以内に呼吸困難や低血圧などが起き、ときには死亡することもあります。このような全身型の重症なものをアナフィラキシーのといいます。
この蜂アレルギーの場合には減感作療法といって蜂のエキスを少しずつ薄めて注射していき、体の中に抗体を作る方法も行われています。栃木県や群馬県などでは蜂による被害が多いので行われる場合があります。
 
あなたのような羽アリについては日本ではあまり例数が報告されていないために、このような減感作療法というものは行われてはいないようです。
 
とりあえずの対策としては今のお医者さんから指示された方法が良いと思われます。つまり刺されたと思ったら、普段から常備してあるお薬をすぐ内服し、予防します。アレルギーは早期に治療すればするほど症状は軽くなります。また今のお医者さんからもらった薬はそのような場合に、必要に応じて飲んでもまず副作用はないと考えて、安心して使用してください。
 
上述したような低血圧やショック状態になる場合には、救急のお薬を常備しておく方法もあります。これは下がった血圧を元に戻したりたり、、アレルギーを抑えるお薬を自分で注射する方法です。
 
自分で注射するといってもそんなに心配する必要はありません。たとえば糖尿病の患者さんが毎日自分で血糖を測定し、定期的にインシュリンを注射する自己注射と呼ばれる治療法をやっているのをご存じでしょうか。また小児で低身長の場合に成長ホルモンを自分で自己注射する方法も行われています。
 
自己注射というのは正しく指導に従い、適切に行えば怖いものではありません。私のクリニックでも食物によるアナフィラキシーやあなたのような昆虫アレルギーによるアナフィラキシーの方で、自己注射のセットを自分で常備しておき、これというときに自分で指示された通りに適切に注射して、難を逃れた場合も少なくありません。
 
ただこの方法は通常のお医者さんは危険があるとか、病院でやるものだというふうに言ってやらせてくれないかもしれません。しかしアメリカでは自己注射キットというものも販売されています。ですからショックになる可能性などがアレルギーの患者さんはこれを携帯して必要に応じて行います。
 
もしこの方法に関心がおありでしたら1度ご相談しましょう。
 


Q3 アレルギー性結膜炎について

 
8月からめが痒くて眼科に行くと、アレルギー性結膜炎と言われました。
耳鼻科でアレルゲンを調べると、スギだけ出ました。でもこの時期は、スギも飛んでいないように思いますが、アレルゲンは、何でしょうか?
 
ちなみに30万人口の町中から周りが田んぼの中に6月に引っ越してきました。
この数年、蚊にも刺されたことがありませんでしたが、こちらへきて毎日、3箇所くらいは刺され、赤くカサブタができるほどになります。
 
今月に入ってからは、毎日ダニにかまれてカサブタになります。結膜炎と関係があるでしょうか?もう一度、アレルゲンを調べた方が良いでしょうか?よろしくお願い致します。
 

A3 昆虫アレルギー

 
8月のアレルギー性結膜炎の原因としては, 花粉の場合はイネ科の植物(カモガヤ、オオアワガエリ、チカラシバ、スズメノテッポウが考えられます。秋の花粉としてはブタクサ、ヨモギ、すすき(以上、キク科)または雑草が考えられます。
 
これらがあてはまらないとすれば、可能性としては、
 
(1)花粉によるアレルギー性結膜炎ではない。
 
(2)血液検査は何千人に1人は鼻の粘膜の反応性と一致しない場合があります。その場合は、鼻粘膜誘発テストという検査を行います。これは鼻の粘膜に、ろ紙に疑わしい花粉のエキスをつけたものを粘膜に貼り付け粘膜の状態を検査するものです。
 
(3)上に挙げた花粉はごく一般的なものです。あなたの家の周囲にある田んぼやあぜ道には別の植物があり、それが原因となっているかもしれません。
 
蚊アレルギーはよく見られる昆虫アレルギーのひとつです。
蚊に刺されたらまずレスタミン軟膏などの抗ヒスタミン薬を塗り、刺された部位が赤くはれて固くしこってきたら、ステロイドと抗生剤の混ざった薬を塗るという方法が一般的です。
 
蚊アレルギーが引き金になり、その後別のアレルギー反応が強く出てくる場合は時に見られます。蚊アレルギーが引き金になりアレルギー体質が刺激されて前面に出てくるようになったのかもしれません。
 


Q2 突然の湿疹について

 
お忙しいところ目を通してくださりありがとうございます
 
突然4日前位から 足(前面)、腕、首(前面)、顔(顎から頬)、耳に赤く小さく強い痒みを伴う湿疹が出現しました。症状の出る10日前にミツバチに刺され、1週間前に尾瀬に行きました、また3日前に草むしりをしていました。近所の皮膚科に行ったところ、医師は一目見てすぐに毛虫によるアレルギーだろうと診断し、セレスタミン3日分、ジルテック7日分、顔用にリドメックス軟膏、四肢にリンデロン+亜鉛華単軟膏の混合剤を処方してもらいました。薬を飲み始めまだ3日目ですが
少し消えかけたかと思うとまた強く出たり、また新たに湿疹が出て来たりしています。完全に湿疹が消えるにはどれくらい時間がかかるのでしょうか?またセレスタミンは3日間の短さでも効くのでしょうか?
それに実際毛虫を見たというわけではないのですが、正確に何が原因であったのかハッキリしないと予防がしずらいと思うのですが、原因となった物を知る方法はありますか?
 

A2 昆虫アレルギー

 
昆虫アレルギーの診断は容易な場合と非常に難しい場合の2つがあります。
 
症状が重症で因果関係が明らかなものは蜂アレルギーなどによるショックです。本邦では養蜂家の多い地域、栃木県なのでよく見られます。
 
ハチに刺された直後に血圧が下がったり呼吸困難になったり、ショック状態になります。適切な治療を直ちにしないと死に至る場合もあります。
軽度のものとしては、蚊アレルギーがあります。蚊に刺された跡が翌日から固くしこり、熱をもち、その腫れが数日間持続します。いわゆる蚊アレルギーです。
 
これら2つの場合は昆虫に刺されたという事実と症状が密接な関係を持っているため因果関係は明瞭です。しかしながら庭の手入れをしている際や山歩きをしたときに出てくる皮膚症状は、その昆虫の刺し口の跡や、手の上を毛虫が這っていたなどの事実がない場合には因果関係を断定するには困難です。
 
あなたの場合、お話しからだけでは毛虫アレルギーと断定することは難しいと思われます。しかしそうではないと困難です。いうなれば黒とも白も断定できない灰色の状態といえそうです。このような妨害には検査をするというよりも(血液検査をするというような手軽な方法はこの場合ありません)、同じような状況で同様の症状が出た具合に、再現性ありと考え診断していきます。
毛虫アレルギーのぜひについてズバッとお答えすることができなくて申し訳ありませんが、お話しから判断すると以上のようなことが考えられます。
 


Q1 毛虫アレルギーについて

 
小学3年の息子が2年ほど前から年に1~2回の発熱と蕁麻疹が出るようになり皮膚科で毛虫アレルギーと診断されました。
 
毛虫と一言で言っても蝶・蛾といますが、どのような毛虫で出るのか知る方法はあるのでしょうか?(学校の授業で『かいこ』の幼虫を飼っているのですが大丈夫でしょうか?
 

A1 昆虫アレルギー

 
①毛虫アレルギーという診断が正しいかどうかは別として、具体的な昆虫名を知られるのはなかなか難しいと思われます。血液検査でわかる種類としては各種の蜂、ゴキブリ、ユスリカ、ヤブカなどです。それ以外のものについてはかなり特殊な検査が必要なのでアレルギー専門医と相談されるとよいでしょう。
 
②絹織物が日本の代表的繊維製品であったころには絹アレルギーは珍しくありませんでした。布団の袋にも絹が使われたり、婦人の外出着といえば絹の和服であったころには絹アレルギーによる喘息は珍しくありませんでした。また絹の産地においては、他の地域に比べ絹に反応する患者さんの数は少なくありませんでした。
 
現在は化学繊維が中心となりこのような現象はあまり見られなくなりました。お子さんの場合、蚕を触った後に皮膚に発疹が出たり、かゆがったり、日や鼻の症状が出たり、喘息発作が起こるならば、何らかの処置が必要ですが、現時点では問題がないようなのでこのまま様子を見られてよいと思います。