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 食物アレルギー Q1~Q50



Q50 アレルギーの完治・・・??

 
こんにちは。現在8ヶ月の娘を持つ24歳の主 婦です。このHPはベビモの付録を見てしりました。熟読した上で質問をさせていただ いているつもりです。
娘が生後2ヶ月のころから、顔の湿疹が消えず、はじめは小児科医にリンデロンやロ コイドを処方されて塗っていましたが、なかなか良くなりません。そこで病院をかえたところ、そこの病院の先生が、アンチステロイド剤で、東洋医学の先生でした。娘の顔を見るや、額は大豆製品、頬は乳製品、卵、目の周りはハウスダストまたは、料理中に空気中に浮遊した小麦粉などが原因。覚えはないか、といわれ、面食らってしまいました。(娘は、現在もミルクではなく、完全母乳です。)しかし、自分は大豆も卵も乳製品も毎食といっていいほど(妊娠中ももちろん)食べていたので、先生の診断を聞いてあせってしまい、私の食品除去生活がはじまりました。娘の湿疹は、酸性水と真っ白い軟膏(先生が作ってくれるので、名前が分かりません。)で対処しました。
はじめは、食事ノートをつけるように言われたので、毎食つけていました。なかなか食品を特定することができませんでしたが、4ヶ月のころ、どうやら大豆があやしいということになりました。というのも、少しくらい、ケーキをたべても、なんともないのですが、味噌や醤油のものを食べたり、黄な粉をたべると、娘のおでこにぽつぽつと湿疹がでるのです。なんとなく原因がわかったので、大豆製品を除去するように勤めていましたが、あらゆるものに大豆が含まれているため、(私の食事制限が中途半端だったのかもしれませんが、)娘のおでこは、常に湿疹が(うっすらだったり、真っ赤だったり変化はあるものの)ある状態でした。そこで、先生が、娘が5ヵ月半のころ(離乳食を始めたころ)、インタールを処方して、様子を見るようにいいました。しかし、私には、はっきりとした効果はわからず、もともと娘の湿疹も、うっすらのときもあれば、真っ赤なときもあるので、何がどうなってこうなるのか、きえるのか、疑わしい食品を摂取してからと、薬服用後の効果の時間的な問題でなやまされ、だんだんと、訳が分からなくなってきました。それに、やはり、食物アレルギーなんて、ショックだったので、そんなにひどくないので、もしかしたら、帽子を目深にかぶったせいだからだろうか、とか、あせもだろうか、とか、食品以外の原因を見つけ出そうともしました。
そうこうしているうちに、先生は、漢方治療で3歳くらいまでに完全にアレルギー体質を治す目標で、やってみよう、といわれ、いやおうなく、先生が独自で処方、調合してくれる漢方を一日2回飲み始めました。それからは、割と調子が良いのか、私が食品を除去しているのがいいのか、娘の顔は、綺麗になりました。しかし、先生は、
半年を過ぎても、血液検査をしてくれず、娘の漢方は続きました。こんなに綺麗なのにどうして飲まなくてはいけないんだろう、とおもったこともありました。そこで、自分は、証を重要視する東洋医学に不安を感じ、何らかの確証がほしくて別の病院へ行き、娘の血液検査をしてもらいました。結果は、非特異的IGE値は1.5以下、卵白は0.03、牛乳は0.02、大豆も0.02、ゼラチンは0.34という基準の数値でした。そこの先生は、この数値が百パーセントではないが、肌を見た限りでも、アトピーでもなさそうだし、綺麗な肌をしているので、私も、娘の離乳食も食事制限をする必要はないといわれました。この診断を聞いて、私はその日から、少しずつ、自分が始めに疑わしい食品を摂取することにしました。ケーキやプリンを食べた後でも、授乳後は特に変わった様子はなく、次に大豆を摂ってみました。その際に、娘にも、豆腐を少量ですが、あげてみました。そうすると、次の日に娘のおでこにぷつぷつとうっすらですが、湿疹が出ていました。体は何ともないのですが。これを何度か繰り返しましたが、やはり、湿疹がきえません。娘は大豆アレルギーなんでしょうか?そして、私は大豆を除去する必要があるのでしょうか?また、大豆を除去しなかったとしたら、この先娘はどうなるのでしょうか?ずっと大豆が食べられない体になるのか、摂取し続けると重度になるのか、それとも、アレルギーマーチの記事にあるように、成長するにしたがって、胃腸が丈夫になり、他の形で娘にアレルギー体質が残るのでしょうか?それに、アレルギーマーチの話を聴く限りでは、東洋医学の先生がいう、アレルギー体質の完治なんて、信用できません。完治はありえるのでしょうか。ちなみに、私は、花粉症(スギ・ヒノキ・イネ科の植物)ハウスダスト(チリダニ)のアレルギーで、夫はチョコレートやコーヒーを過多に摂取すると、全身にかゆみを伴う湿疹が出る食物アレルギー体質です。それに夫婦ともに敏感肌で、すぐに荒れたり、かぶれたりする弱 い肌質です。長くなってしまいましたが、今後自分の食生活はどのようにしたら、よいのか、娘の離乳食はどのように進めたらよいのでしょうか、それと、前記のアレルギーの完治について、ご意見お願いいたします。
 

A50 食物アレルギー

 
今までに,いろいろのことを試してみたり,各種のお薬を飲んで、だいぶ苦労されている様子がわかります。食物アレルギーかどうかもはっきりせず、また薬の効果も判然としない。そのような状態で離乳食を迎えるあなたの心配は大変なものだとお察しいたします。
 
さてこの問題のいちばん根本にあるのは食物アレルギーの診断方法です。この点をきちんと解決しておかないと、今後の離乳食をどのように進めるかという問題はますますあなたの頭痛のタネと思われます。
 
食物アレルギーの診断方法は、私のホームページのIllnessの項目を開け、その中の食物アレルギーの診断の項目をお読みください。または主婦の友社から出ている育児雑誌 ベビモ 2月号をご覧ください。この2月号の別冊に赤ちゃんのアトピーとアレルギーという本がついています(本屋さんでバックナンバーをご注文ください)。この中の第4章が食物アレルギーの診断方法です。これらをお読みになり、食物アレルギーの診断でついてまず理解を深めていただくことが大事です。
 
具体的には、血液検査はあくまでも補助診断にすぎず、最終診断は食物除去テスト、負荷テストを行わなければ最終的な診断は多くの場合つかないという点にあります。
 
具体的には疑わしい食物、たとえば大豆であれば、大豆の入った製品つまり、しょうゆ、大豆の入ったお菓子など大豆製品を一切中止します。その期間は10日から2週間です。これで皮膚の症状が良くなれば、これをを除去テストといいますが、大豆が疑わしいことになります。次に大豆製品を注意させて少しずつ食べさせます。大豆を再び食べ始めたことにより皮膚症状が悪化すれば、これで大豆は皮膚アレルギーの原因であると90%以上診断できます。
 
これはなかなか面倒なテストです。しかしながらこの除去テスト、負荷テストをせずには食物アレルギーは診断できない場合が多いのです。これをやらずにインタールという内服薬を漫然と使用することは話を複雑にするだけで全くお勧めできません。
 
インタールの効果は有効な場合とそうでない場合がはっきりしています。漫然と使った場合には50%も有効例は見られません。
 
いろいろご心配のことと思いますが、まずこの除去試験、負荷試験をどのようにやるからという、お考えいただき、お子さんの皮膚症状が食物摂取と関係があるかどうかを、きちんと見分けることが第一です。その上で、必要があれば、これから離乳食が始まるにあたり一定の方針のもとに、お食事を管理していく必要があると思われます。
 


Q49 そばアレルギーの検査

 
3歳半と1歳半の子供のがいます。アメリカに住んでいます。
私自身そばアレルギーがあります。夏に東京に帰省する予定なので、子供たちにそばアレルギーがあるのか調べたいと思っています。「そば」だけの検査ができるのか。方法は血液検査なのか皮膚検査なのか。結果はどのくらいででるのか。教えていただきたく存じます。お願いいたします。(ちなみに、上の子は他の食品には何もアレルギーはなく、下の子は1歳の時点で牛乳が消化できなかったので、こちらの小児科の指示に従ってラクト-スの入っていない牛乳を与えています。)
 

A49 食物アレルギー

 
食物アレルギーの検査の第一歩は血液検査または皮膚検査です。日本においては上記の両方の検査が保険の適用となっています。
一般的には採血して血液中のそばに対する抗体を調べる検査は広く行われています。どこの病院でも基本的に可能といえます。
 
皮膚検査はスクラッチテストがよく行われています。小児の場合、食物アレルギーに関してはスクラッチテストの方が血液抗体よりも敏感な場合がよく見られます。
 
しかしお子さんの場合は念のために検査しておくということなので、血液検査で十分でしょう。
 
しかしながらもし検査が陽性に出た場合に、それをどのように考えるかという点についてはアレルギー科的な知識が必要です。一般のお医者さんは症状がないにもかかわらず血液検査で抗体が陽性に出るとすぐその食品の摂取を禁止してしまいます。
 
しかしながら食物アレルギーでは抗体が出ているにもかかわらず食べられる場合、つまり検査の結果が疑陽性ということです、がよく見られます。この点については私のホームページの項目のIllnessのところは食物アレルギーの診断の項目をご覧いただくとよくわかると思います。つまり食物アレルギーの最終診断はその食品の除去試験及び負荷テストがあります。
 
このへんをよく理解してないお医者さんに当たると検査で陽性に出た食品を全部禁止されてしまいますので、ご注意ください。お子さんたちが今までにソバを食べたことがなければまず検査をして検査が陽性に出たら、その程度に従いどうするかをアレルギー専門医とご相談されると良いでしょう
 
ちなみにもう一人のお子さんは乳糖不耐症というものでアレルギーではありません。乳糖を分解する酵素がないために下痢をするのです。
 


Q48 食物アレルギーについて

 
はじめまして。58歳主婦です。食物アレルギーに関して詳しい先生を探していたところ、このHPを見つけました。
先日アボカドを調理中にほんの少量(包丁についたもの)食べただけで、呼吸困難、目が見えなくなり、失神し、救急車で病院に運ばれました。以前にもアボカド・マカデミアナッツなどでかぶれたことはあったので、気をつけてはいたのですが、まさかこんな少量で死にそうになるなんて思ってもいませんでした。
運ばれた救急病院では、内科の先生が見てくださり、点滴をして1泊入院しました。翌日には血液検査もしていただきました。ところが、アレルギー反応がスギ・ヒノキ・ブタクサ・ヨモギは出ましたが(花粉症を持っていることは知っていました。)アーモンド・ナッツ・アボカドについては反応が全て0.34以下としか出ませんでした。
でも、確実に食べ物で出ていますし、分量も今までより少量でショック症状が出ているのに、血液検査で何の反応もでなかったのは、納得いかないし、今後のことを考えてもとても不安なので、他の検査方法がありましたら教えてください。
 

A48 食物アレルギー

 
一般的にはタンパク質(卵、牛乳、魚介類、など)がアレルギーの原因になります。しかしながら果物の中には糖タンパクという物質が含まれており、一見タンパク質のように見えない植物や果物を食べることによりアレルギー反応が起きることがあります。
 
このような場合には血液検査や皮膚検査を行うと検査が陽性に出ることが多いといえます。しかしながらあなたのようなひどいアレルギー反応(アナフィラキシーといいますが)を起こす場合でも、血液検査や皮膚検査でもまったく陰性であることはよく見られます。
 
このような場合、検査はあくまでも補助と考え、実際にその物質が(アレルギーを起こす)と考えるべきです。
 
ナッツ、アボガドに反応する場合には他の食品にも出ることがありますがそれは前もって予測することはなかなか不可能です。
 
今後同じような症状が出る可能性はまったく否定はできません。このような場合には救急車を呼ぶ前に、血圧を上げたり呼吸困難を治療したりするお薬を自己注射するという方法がよく用いられます。
 
私のクリニックでも同様の症状を起こす方が10人近くいらっしゃいます。それらの方は症状が起きてから内服薬を飲むだけではとても間に合いません。今、お話したような非常用の自己自分で注射します。
 
注射というと非常に不安に思われるかもしれませんが、例えば糖尿病の患者さんが毎朝自分で血糖を図り注射するインシュリンの量を決めて自分の足に注射する、これを自己注射といいますか、これは古くから行われています。小学生が自分で打っている場合も少なくありません。
 
このような自己注射をする場合はあなたのような食物によるアナフィラキシーの場合だけでなく、栃木県や群馬県などでハチに刺されてアナフィラキシーとなる場合などもよく使用されます。このような突然のアナフィラキシーが起きるのは街中ではなく作業しているの山なので、病院に来るまでの時間がなくどうしても自己注射が必要となります。
 
いずれにせよこのような治療に慣れたアレルギー専門医とご相談になることがあなたにとってもご安心でしょう。
 


Q47 子供の蕁麻疹、アレルギー

 
7才の娘、蕁麻疹が1週間続いています。出るのは夕方から夜です。
発症が、学校行事でストレスがかかった時と重なっています。
その後、普段通りの様子なのですが、行事がすぎた今も蕁麻疹は治まらず、不快や緊張を感じた時に症状が強く出るように思います。
皮膚科でレスタミンもらい、「あまり痒がるようなら抗ヒスタミン剤の飲み薬を出します。気長に治しましょう」と言われたものの、どのくらい続くのか、どう対処していいのか戸惑っています。
飲み薬で治療した方が良いのでしょうか。
また、娘は離乳食の頃から魚で蕁麻疹がありましたが、6才の時にカサゴでアナフィラキシ-を起こし、血液検査で調べた魚全般に反応が出ました。現在、小児科の指導で魚を除去しています。
魚を取らない事で不足する栄養分などを、他の食品で補う事はできるのでしょうか。
 

A47 魚アレルギー

 
魚を食べるとアレルギーを起こす患者さんはよく見られますが、カサゴで起こす患者さんはそれほど多くはないと思われます。しかし食べてその後にアナフィラキシーが起きたとすればそれは確かと考えられます。
魚の中に含まれている成分で最も重要な成分はエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)です。これらの2つの油はアレルギー性の炎症を抑える働きがあることが知られています。
第二次大戦後日本の子供に各種のアレルギーの病気が急増した原因のひとつが食生活の変化にあると考えられています。それは従来、穀類やお魚を十分に取っていた日本人の食生活が近年急に変わり、肉を中心とした食品に変わってきたからです。この問題については私のホームページの中のQ&A75番アレルギーに良い油の項目をお読みください。
人為的にこの日EPAやDHAを補う方法があります。サプリメントとして補う方法です。これをどのくらい補うかという点については栄養の問題に詳しい先生と栄養士さんに相談する必要があります。市販のメーカーのたとえばファンケルなどでもこのEPAやDHAをサプリメントとして売り出しています。しかしながらどのくらい摂取すれば良いかという点については大ざっぱな目安しか書いてありません。きちんとした効果を期待するのであればこの問題に詳しい専門家と相談する必要があるでしょう。
血液検査で魚すべてに反応しているというふうに書いてらっしゃいますが、食物アレルギーの場合、検査結果は注意して判定する必要があります。それは実際食べても何ともない場合でも血液検査では陽性に出る場合が少なからずあるという点です。これを偽陽性といいます。
この食物アレルギーの診断については私のホームページの病気知識の中の食物アレルギーの診断の項目をお読みください。
この中には、血液検査は万能ではなく、実際に食べるのをやめたら、その象徴が消えた、またはそれを注意して少量食べたら症状が出たという除去試験および誘発試験を行って確定診断を行います。この除去試験、誘発試験を行わないと不必要な食品まで制限してしまうことになります。
しかしお子さんの場合アナフィラキシーを起こす可能性があるということなので、アレルギー専門医のもとで注意して食物負荷試験を行うとよいでしょう。自宅でやると万一のことがあるとまずいのでクリニックまたは病院で先生に観察してもらいながら食べてみる方法が良いと思われます。
私のクリニックでは、私の診察時間中に控室でその食品を15分ごとに少量を注意して食べてもらい、何かあれば私がすぐその症状をチェックして必要があれば、治療できるような体制を作って負荷試験を行っています。
 


Q46 玉ねぎアレルギー?

 
27歳女性です。
ここ数年玉ねぎを使った料理を食べると、次の日決まって胃がなんとも言えない気持ち悪さに襲われ、これは玉ねぎのせいだと思っていました。煮ても生もダメです。
なるべく食べないようにはしていましたが、先日肉じゃがの中にたくさん玉ねぎが入っていてもともとは煮た玉ねぎは好きだったので食べてしまったところ 夜中胃が激痛となり、翌日昼過ぎから38度を越す熱がでました。風邪の症状はなく熱がでたのも初めてです。
これはやはり玉ねぎのせいでしょうか?犬に玉ねぎ中毒がありますが人間では聞いた事がないと周りからよく言われ、思い込みによるものかと食べた矢先の事でした。蕁麻疹などは出ません。カレーやシチューなど、溶けてなくなっているものでも次の日同じ症状がでます。胃が痛くなり、下痢になります。玉ねぎアレルギーというものがあるのかどうか教えてください。よろしくお願いします。
 

A46 玉ねぎアレルギー

 
近年、果物、野菜によるアレルギー症状を訴える患者さんが増えています。よく拝見するのは、メロン、キウィー、モモ、リンゴ、セロリなど日常口にする野菜や果物のため、なかなか厄介です。
 
これらの食用植物によるアレルギーのなかでも玉ねぎアレルギーはかなり珍しいものです。その存在を信じない先生もいるでしょう。
 
さて、私は月に一回日曜日の朝、静岡県沼津市沼津駅前の永倉耳鼻咽喉科クリニック(私の父です)で、アレルギー相談を開催しています。予約性です。もしおいでになれるならば、その際によくお話を伺い、検査をいたしましょうか?
クリニックのTELは 0559-63-3011です。次回は2003年1月19日の予定です。
 


Q45 食物アレルギー

 
5ヶ月の男の子のことです。
 
3ヶ月のころから頭・顔・体・腕・足に湿疹が出来始めました。かかりつけの小児科で何の検査もしないまま大豆と小麦のアレルギーと診断され除去するように言われました。除去するわりにはなかなか良くならず除去を始めて1ヶ月ころからようやく湿疹が治りはじめました。子供が5ヶ月になったころ別の病院で血液検査を受けました。結果は卵白が9.33、牛乳が2.53、卵黄が0.94で今まで除去していた大豆と小麦は陰性でした。湿疹がよくなりはじめてから血液検査の結果が出るまでの間、乳製品は毎日食べていたのですが湿疹が酷くなったことはありません。検査の結果が陽性でも症状が出なければ食べてもいいのでしょうか。大豆と小麦は陰性でしがか今まで除去してきたから陰性だったのでしょうか。
 

A45 食物アレルギーの診断

 
食物アレルギーを心配されているようですが、まず食物アレルギーのことについて知識を増やしてください。
 
私のホームページの2枚目に内容の項目が出ています。その中のIllnessという部分をあけて下さい。その中に食物アレルギーという項目があります。
そしてその中に食物アレルギーの中に検査診断の方法があります。まずこれを読んで専門医がどのように食物アレルギーを診断するか理解してください。次いでその食物アレルギーの中にQ&Aの項目があります。これは実際に後者の方や幼稚園でお子さんをあずかる保母さんから寄せられたものです。
 
一般的に特定の食物にアレルギーである場合は、その食品を10日から2週間全く摂取しなければ症状は軽くなります。お子さんの場合症状が軽くなるまで1カ月かかっているようです。このように長時間かかる場合はないわけではありませんが、その頻度はかなり少ないといえます。
 
血液検査や皮膚検査は必ずしも臨床症状と一致しない場合があります。例えばスギ花粉症を例にとれば、血液検査をしてスギ花粉が陽性に出ている人でも、その何割かはスギ花粉を浴びてもケロットしています。または数は極めて少ないのですが、血液検査で陰性であるにもかかわらずスギ花粉に暴露されると症状が出る方がいます。
 
このようにアレルギーはなかなか厄介なので、最終的には除去し、負荷試験をします。この具体的方法は上で述べた私のホームページの中にありますし、もうちょっと別のものが欲しければ、主婦の友社から出ている育児雑誌のベビモ(Baby-Mother)の2月号にアトピーとアレルギーブックという別冊がついております。この中の第4章で食物アレルギーの項目をお読みになるとより理解が深まるかと思います。この雑誌は2月号だったので現在は店頭にはありません。本屋さんでバックナンバーをご注文していただくとよろしいでしょう。(私が監修しております)
 
血液検査や皮膚検査はあくまでも補助診断です。最終診断はその食物を除去して症状が軽くなり、実際にまた食べてみて症状が出る(負荷試験といいます)かどうかを確かめる必要があります。この除去試験および負荷試験をきちっとやらない限り微妙な場合には最終診断はつかないといえます。
 
除去試験、負荷試験はご自分の判断で行わず専門医と相談してから注意深く行うことが絶対に必要です。
 


Q44 アレルギー児への授乳、アレルギーテスト

 
現在海外在住で、8ヶ月の子供がいます。食後に子供の顔にかゆみや湿疹が出たため医師に相談し、皮膚パッチテストを受けたところ、小麦、牛乳、ピーナッツにアレルギー反応があると診断されました。
かかりつけの医師の指導は、
①子供にこれらを食べさせない、
②授乳中である私も乳製品は禁止だが小麦とピーナッツは構わない、
③粉ミルク(現在、都合上一日一回は粉ミルクにする必要あり)は大豆ベースのものにする、とのことでした。
本当に小麦とピーナッツは母乳に影響しないのでしょうか。またあらたな大豆アレルギーを起こす危険はないのでしょうか。医師はアレルギー専門ではありません。
また、皮膚テストの結果ですが、controlが6mmに対して、小麦は8mm、牛乳は4mm、ピーナッツは5mmだから、ショックを起こすようなひどいアレルギーではないと言われました。この「control」とは何か、説明してもらいましたが私の英語力不足でどうもよく理解できませんでした。おわかりになりましたら教えていただけると大変ありがたいです。宜しくお願い致します。
 

A44 食物アレルギーの診断

 
まず皮膚テストの結果からご説明しましょう。
コントロールというのは敏感なお肌の方は生理的食塩水で検査しただけでも反応が出ることがあるために、比較対照するために使用されます。 日本語に翻訳するならば<対照>と表現されています。
お子さんの日が検査を見る限り、コントロールも6mm出ています。最も分かりやすい判定はコントロールの2倍以上出ていれば陽性と考えます。慣れない医師がこの日が検査をする場合には手技の上手下手により結果は大きく異なります。この点を考えるとこの検査結果は特に意味のあるものとは思われません。
 
食物アレルギーを心配されているようですが、まず食物アレルギーのことについての規範的な知識を頭に入れてください。
私のホームページの2枚目に内容の項目が出ています。その中のIllnessという部分をあけて下さい。その中に食物アレルギーという項目があります。そしてその食物アレルギーの中に検査診断の方法があります。まずこれを読んで専門医がどのように食物アレルギーを診断するか理解してください。次いでその食物アレルギーの中にQ&Aの項目があります。これは実際に保護者の方や幼稚園でお子さんをおあずかる保母さんから寄せられたものです。
 
お話しからすると食後にお子さんの顔にかゆみや湿疹が出たというお話しです。その時にどのような離乳食を食べていたのでしょうか。まずその献立について教えてください。
また同じような離乳食を食べて前回同様に顔にかゆみや湿疹が出たとすれば、それを医学用語で再現性ありというように判断します。同様の症状が1度ならず出るということは食物アレルギーの存在をうかがわせます。しかしながらただ1回だけというのは、それだけでは食物アレルギーの存在を強く疑わせるとは言えません。
本当に食物アレルギーがあれば、毎回同じものを食べると同じような反応が出るということが診断のポイントとなります。
もし可能ならば食べる前の顔写真と、食べてしばらくたってから顔や湿疹が出た時の顔写真をデジタルカメラで撮影しメールに添付してこちらへお送りください。
それを拝見してからより具体的なお話しをしたいと思います。
 


Q43 母乳とアトピーの関係の返信について

 
返信ありがとうございました。先生の質問にお答えします。
 
〔1〕皮膚科で私の承諾も説明もなく勝手に検査にまわされました。皮内テストです。
〔2〕症状は頭の脂ろう(少し)、胸(痒みがある)、背中に湿疹、ヒューヒュー、下痢、オムツかぶれがあります。下痢は4ヶ月後半ごろから落ち着いてきて、現在オムツかぶれはありません。来週6ヶ月になります。息子は今のところ体重も順調に増えていて、痒くて夜も眠れないというほどではありません。湿疹はお風呂に入ると赤く広がっていきます。
〔3〕除去食をしてもあまり症状は変わりません。最近では、たんぱく質全般と植物油を控えるようにしてみています。
〔4〕自分・・・気管支喘息(軽度)、妹・・・花粉症、偏頭痛、母・・・太陽アレルギー、主人・・・なし、兄・・・花粉症、姉・・・花粉症
薬を飲んで具合の悪くなる人はいません。
※離乳食はまだ始めていません。ではよろしくお願いします。
 

A43 アトピー性皮膚炎と食物アレルギー

 
母乳を介して特定の食物がアトピー性皮膚炎を起こすことは時々見られます。お子さんの場合, 血液検査で卵や牛乳が陽性に出ても、それが本当にお子さんのアレルギー症状の原因になっているかどうかは全く別の話です。
 
結論を急ぐ前にまず食物アレルギーについての知識を身つけてください。最も手っ取り早い方法は主婦の友社から出ている育児雑誌の<ベビモ>という月刊誌の別冊をお読みいただくことです。この2月号(1月15日発売)に赤ちゃんのアトピーとアレルギーブックという60ページの小冊子がついています。
 
この小冊子の中の第4章食物アレルギーについてよくお読みください。食物アレルギーの診断はそれが母乳を介する場合でも、本人が離乳食として食べる場合でも大差はありません。
 
それは皮膚検査や血液検査はあくまで補助診断であり、最終診断は除去テスト、負荷テストが決め手となります。
 
お子さんの場合血液検査が陽性に出たというだけなので、まだ補助診断にすぎません。本当に母乳を介してのアレルギーであるかどうかは今述べたような、除去テスト、負荷テストをあなた自身が行い、授乳する必要があります。
 
さて母乳栄養児にはアレルギーが多いというのは、そのような報告もあると言う程度の物です。逆に、人工栄養のほうが牛乳アレルギーになりやすいと言う報告もあります。
 
重要なことは、あなたの場合にどうかと言うことです。お答えの前半で述べたような、食物アレルギーについてまずご理解を深めてください。
 
何はともあれまず、ベビモの2月号の第4章をお読みになることと、私のホームページの中の食物アレルギーの診断という項をお読みください。その上で、どうするかご相談しましょう。
 


Q42 食物アレルギー

 
はじめまして。食物アレルギーに悩んでいる27歳(女性)です。
以前はお酒(アルコール)だけに反応していたのですが、この1年でモモ、リンゴ、大豆(豆乳とおぼろ豆腐、枝豆)を口にするとのどが痒くなるようになりました。
そこで質問なのですが、
①アルコールが微量でも口に入ると、アナフィラキシーショックらしき症状(のどが詰まった感じ・呼吸困難・全身の脱力感・筋肉のこわばり)になるのですが、アルコールのアレルギーというのはあるのでしょうか?(ちなみに、注射の前のアルコール消毒は平気です。)
②果物・野菜のアレルギーは、食べれないものが増えていくと聞き、非常に不安に感じています。
実際、何が原因か特定できてないのですが、上記のものが入ってない料理を食べて、違和感を感じたことが何度かあります。
現在、大豆製品はしょうゆ以外食べないようにしてますが、それだけでも辛いのに、さらに食べられないものが増えたらどうすればいいのか途方に暮れます。
体質改善等、何か防ぐ手立てはないのでしょうか?
突然の質問で申し訳ありませんが、本当に藁にもすがる思いでメールいたしました。よろしくお願い致します。
 

A42 食物アレルギー

 
(1)アルコールでアレルギーが起きる場合はときに見られます。その最も典型的な例はアルコール喘息です。それを起こす患者さんの遺伝子もわかっています。もう少し症状が軽い例としてはアルコールで皮膚を消毒した際に皮膚が真っ赤にはれ上がるヒトが時々見られます。
アルコールに関して注意しておきたいのは、アルコール自体ではなく、例えばビールの場合はホップにアレルギーであったりすることがあります。ワインに場合はワインアレルギーで無く、抗酸化物質や食品添加物が原因であることもあります。ですから本当のアルコールアレルギーかどうかチェックするにはほぼ100%のエタノールで作られているウォッカで試してみると良いかもしれません(!)。
 
(2)近年各種の果物を食べた15-20分以内に口の中にアレルギー症状がでる、口腔アレルギーという病気が増えています。一般的にはメロン、もも、キウィなどさまざまの果物を食べたときに症状が出ます。その果物の中の糖タンパクという物質がアレルゲン(アレルギーを起こす物質)となっていることがわかっています。
 
(3)大豆アレルギーですが、お話しから判断すると、軽い大豆アレルギーがあるのかもしれません。
 
いずれにせよまずきちんと専門医のもとで検査をして、また場合によっては専門医の指示のもとに除去テスト負荷テストを行い、原因の食物を割り出します。それが終わってから対策を立てるのがよいでしょう。
 
一般的に食物アレルギーは原因がはっきりしたならば、その食物をある期間食べないということがそのアレルギー体質を刺激しない手早く治る最も近道と考えられています。また特殊な場合にはインタールという内服薬を食前15-20分に内服する方法もありますが、この薬は正しい診断のもとに的確に使用しないと効きません。
 
上に述べたような診断を専門医のもとできちんと行い、正しい診断をしてもらい、その上で必要ならばインタールを処方して貰うと良いかもしれません。
 


Q41 蟹アレルギー

 
蟹アレルギーのことでNo371で回答して頂き、その後、診察及び血液検査をしていただいた者です。検査結果をお願い致します。
 

A41 食物アレルギー

 
エビは弱陽性、カニは疑わしい、イカは陰性でした。どうらや上海での食べ過ぎのようですね!
しばらくは、控えたほうが良いでしょう。食べ続けると症状がだんだんひどくなるかもしれません。
 


Q40 カニ、エビのアレルギー

 
昨年秋頃、蟹を食べる機会が多くありました。ある食べた日の夜中、いきなり下痢、嘔吐、胃の不快感などがあり、高熱で3日ほど寝込みました。2週間ほどして又蟹を食べましたところ、同じような事がありました。どちらの時も、蟹と同じ日に甘栗と中国茶をやや多めに摂取していましたので、食べ合わせが悪かったのだと考えていました。(もともとナッツ類を多めに摂ると胃が痛みます)しかしその後、蟹を食べると必ずお腹が緩くなります。最初の時ほどひどくはなりませんでしたが。最近、エビでも少し変な感じになります。これはやはりアレルギーでしょうか?
 

A40 食物アレルギー

 
かにアレルギーは疑われます。
高熱が出る場合は一般的な形ではありませんが、同様の症状が出るとなれば再現性ありと考えても良いかもしれません。
 
一般的に、甲殻類はアレルギー症状が出やすいと言えます。血液検査で調べておくと、より診断しやすくなります。甲殻類とナッツをいずれチェックしておくと良いでしょう。
どこの国にいらっしゃるかは知りませんが、日本以外の国でこれらの検査を行うと非常に高くなります。日本に帰国されるときに検査するのが良いでしょう。
 
(参考) 食物アレルギーの消化器症状は多彩です。下痢、嘔吐、腹痛、下痢、血便などです。
 


Q39 食物アレルギー

 
こんにちは。娘と私の食物アレルギーのことで質問があります。
娘は現在一歳二ヶ月になります。一歳の頃までは離乳二回食だったのですが、だんだん顔にプツプツができ始め下痢が続き、ある日鰯を食べたとたんに顔と首筋に蕁麻疹のようなものが出てかきむしっていたので、二回食はまだ負担なのかと思い、一回食に減らして様子を見ています。今のところ下痢もせず米・小麦なども食べられるのですが、大豆・豆腐などの大豆製品を食べると口の周りにプツプツができ、食後30分くらいは赤くなっています。本人は少し痒いようです。しかし大豆を食べても便の状態は良いです。
 
そこで質問なのですが、離乳食は、本人の状態を見ながら慎重に進めても問題・支障はありませんか?まだ一回食では遅すぎでしょうか?また、大豆は良質な蛋白源なので与えたいと思いますが、アレルギー反応(?)が出るのでは辞めた方が良いのでしょうか?
あと、私のことなのですが、牛肉を食べた後に限って、よく具合が悪くなり吐いたり熱がでたりします。これはアレルギーの一種なのでしょうか??
お忙しいところ申し訳ありませんが、以上の質問、よろしくお願いいたします。
 

A39 食物アレルギー

 
(1)まずお子さんがほんとうにアジ、大豆にアレルギーかどうかを検査および除去テスト、負荷テストなどで確認する必要があります。診断はそれからです。
(2)食後の口の周りの炎症はすべてがアレルギーではなく、いわゆる塩カブレのこともあります。
(3)離乳食をどうすすめるかは(1)、(2)の問題をきちんと解決してからでしょう。
(4)成人でも食物アレルギーの場合が確かにあります。あなたの場合もお子さん同様にきちんと手順を踏んで診断することが必要でしょう。
 


Q38 育児用調整粉乳について

 
通常の調整粉乳ではなく、アレルギー用粉乳があると伺いました。そこで、どのような種類・用途・効用・選び方があり、またその粉乳の置いてある設備・施設があるのか、詳しく教えてください。
私には実際子どもがいませんが、現在保育に関して勉強したいと思っている身です。アレルギーの種類別に何か特別な種類があるのでしょうか?御手数ですが、よろしくお願いします。
 

A38 牛乳アレルギー用のミルク

 
牛乳アレルギー用のミルクには各種のメーカーがあります。
森永のニューMA1, 明治のエピトレス、のびやか、雪印のペプディエットなどがあります。これらは基本的に同じようなもので、これといった違いはありません。
いずれも、特殊なミルクなので医師により牛乳アレルギーと診断されて始めて使用するものです。牛乳蛋白を分解したミルクなので味はお世辞にもおいしいといったものではありません。
 


Q37 卵アレルギーについて

 
3歳1ヶ月の子供についての質問です。
私の子供には今まで卵に関しては問題は無かったので特に制限する事なく食べさせていました。ところが最近卵焼きを食べた後で蕁麻疹(顔が赤くなり腫れが出て、腕には数カ所)が出てしまいました。実は2歳10ヶ月の時に2回全身に蕁麻疹がありましたが、医者には「イカが原因だろう」という事でイカは避けていました。その時は特にアレルギー検査はしませんでした。ところが最近、まず最初に魚の天ぷらとちくわを食べた後に蕁麻疹(腕と脚)に出ました。そして以前、蕁麻疹が出た時に処方された抗ヒスタミン剤を飲み始めました。それでも先ほど述べましたように卵焼きを食べたら蕁麻疹が出ました。更には子持ちシシャモを食べさせてみましたが背中や太股の裏側に蕁麻疹が出ました。今までの蕁麻疹の発生は15分から30分以内には出ているように思われます。これは検査するまでもなく卵アレルギーのような感じがします。とりあえず今は子供には卵抜きの食事を与えています。以上のような状況を踏まえて
 
①今まで卵製品は大丈だったのに何故急にアレルギーになってしまったのでしょうか?
②食物アレルギーの説明にも書いていたように子供に7~10日の食事の強制テストをやったほうがいいのでしょうか?
③どのくらいの期間を置けば卵入りの製品を試す事ができるのでしょうか?
④現在は海外に在住しているのですがアレルギーに関する専門医は少なく(この国は医療に関しては日本と比較すると遅れているので)一時日本に帰って詳しい検査を受けたり、指導を受けた方がいいのでしょうか?
 
こちらでは病気に関する事が一番心配なので長々と書きました。
お忙しいところ申し訳ありませんがよろしくお願いします。
 

A37 食物アレルギー

 
卵アレルギーが考えられます。
一般的に、鶏卵アレルギーでも上類の卵には反応しない場合も多いのです。しかし、お子さんの場合、残念ながら魚類の卵にも反応している可能性があります。
 
症状が15分から30分以内に出ているため食物と症状の因果関係はかなり濃厚です。確かめるためには同じようなものを、もう一度数週が明けてから食べさせると良いでしょう。その場合には万一同様の症状が出たときに飲ませる抗ヒスタミン薬などを用意しておくと良いと思います。
 
(1)ある年齢になって突然に何らかの物質に対してアレルギーになることはよく見られます。ですからお子さんの場合、この年になるまで卵アレルギーがなかったのに急に卵アレルギーが出るようになったとしても、それは十分にあり得ることと考えられます。
 
(2)今回の場合は除去テストというよりも、上述したような1回の負荷テストでよいと思われます。前回と同じようなものをもう1度摂取してみたらいかがでしょうか。
 
ホームページにあるような除去試験、負荷試験は、一般的には食物との因果関係がはっきりつかみにくいアトピー性皮膚炎の場合によく行われる方法です。お子さんの場合は15分から30分以内に蕁麻疹症状が出ているので長期間にわたる除去テスト負荷テストは多く不必要と考えられます。
(おそらく現在は卵は摂取していないと思いますが)
 
(3)卵を除去し、3週間あけて症状がまったく蕁麻疹が出なければもう1度試してみる(食べてみる)と良いかもしれません。
 
(4)このような形でよろしければ何回かメールでやりとりして、ご相談することは可能です。これではどうしてもうまくいかない時に拝見するなりしてはいかがでしょうか。
 


Q36 ミルクアレルギーについて

 
生後3ヶ月半の子供が身体や顔にあせものような湿疹ができています。
3ヶ月までは乳児湿疹もなくきれいな肌でした。産まれた時から3ヶ月間は母乳とミルクの混合でした。今ではミルクだけです。ミルクアレルギーは飲ませ始めてから何ヶ月かが経ってから出ることもあるのでしょうか?
 

A36 食物アレルギー・ミルクアレルギー

 
もっとも典型的なミルクアレルギーは、母乳から人工栄養に切り替えたときに見られます。そして人工栄養を中止すると1ー2週間で皮膚症状は改善します。
 
お子さんの場合、初めから混合栄養で3カ月から完全人工栄養に切り替えています。もし牛乳が原因だとすれば、哺乳した量の問題かもしれませんかもしれません。考えにくいことですか少量の牛乳ならば大丈夫でも、哺乳量が一定を越すとミルクアレルギーを起こし皮膚に発疹が出るのかもしれません。
 
初めからミルクアレルギーと断定する前に人工栄養を2週間中止し、皮膚がどうなるかをチェックし(除去テスト)、そしてその後皮膚が良くなるようだったら少量ずつミルクを飲ませる(負荷テスト)を行って本当にミルクがアレルギーの原因であるかどうかを調べる必要があります。そうしないと今後離乳が進むにあたり乳製品をどうしたらよいのかという大きな問題にぶつかってしまいます(除去テスト、負荷テストはこのHPの食物アレルギーの診断の項を参照ください)。
 
また皮膚の発疹の原因のすべてをミルクアレルギーと考えない方が良いかもしれません。乳幼児のアトピー性皮膚炎はすべてが食物はアレルギーで起きるわけではありません。ある何か皮膚に接触した因子、例えば洗剤や体の洗い方などちょっとしたことで赤ちゃんは皮膚炎を起こす場合があります。本当にミルクアレルギーがあるのかどうかきちんと診断を受ける必要があると思います。
 
減量していったり、または保湿剤と混合し、その保湿剤の比率を徐々に増やしていきます。このようにして少しずつ薄めて使用することによりステロイドの副作用が起きる可能性を減らすことができます(急に中止するとリバウンドがおきやすくなります)。
 


Q35 抗体について

 
乳児の場合、アレルギーというのは腸が未発達な時に消化できないタンパク質を大量に採ることにより抗体ができることで起きるという様に認識しております。では、母乳をあげている場合いったいどれ位の量のタンパク質をどの位ペースで採ると子供に抗体が出来てしまうのでしょうか?今授乳中で負荷テストで私が牛乳を毎日少しずつ飲んでいますが、それ位の量だと大丈夫なのでしょうか?他のタンパク質についても私が摂取する場合気をつけるべきことはありますか?それともタンパク質の摂取は離乳食が始まった時点で気をつければいいのでしょうか?
 

A35 食物アレルギー

 
摂取した牛乳たんぱくない対するアレルギー反応は消化能力と免疫力の二つの因子が関係しています。
個人差が強いので、個人個人に外来でご指導しています。症状が出ていれば、制限は必要ですが、何も症状がない場合は過度に神経質になる必要はないでしょう。
 


Q34 食物アレルギー

 
3月に一度、息子の診察をしていただいたものです。
そのときは、皮膚テストの結果、卵・牛乳除去のアレルギー用ミルク(のびやか)という治療方針でした。息子が満6ヶ月になったのを機に、離乳食を開始しました。おかゆと野菜のすりつぶしを与えました。
おさまっていた湿疹がまた出てきたのですが、米は中止したほうがいいのでしょうか?湿疹の程度は頬に赤いプツプツが出たり消えたりで、膝関節と足関節のかゆみが強いようです。
 

A34 食物アレルギー

 
2つのことが考えられます。
 
1 : 離乳食の中に入っていたなんらかの食べ物が原因です。
2 : 季節的な因子が考えられます。現在は梅雨の前の季節で天候が不順です。このようなときには体調を崩しがちです。そのようなときにはその患者さんのの1番弱い体質にしわ寄せが出やすいのです。皮膚の弱いお子さんはさまざまの発疹が出ることがあります。
 
1についての対策は, 離乳食を1週間中止し,発疹が良くなるかどうかチェックします。良くなるようでしたら離乳食の中に入っている何かが原因と疑われます。そしてその後、1品目ずつ注意して与えます。これが食物状況及びのかテストです。
 
2についての対策は、保湿剤などを用いてスキンケアーをしたり、朝もシャワーを浴びせるなど皮膚を清潔に保つことも重要です。
 
これ以上のアドバイスについては、皮膚の発疹を拝見し、離乳食の内容とか与え方について直接ご相談するほうがよいでしょう。
 


Q33 これもアレルギー症状なのでしょうか。

 
私は、以前から生エビを食べると喉や口の中がかゆくなる症状がありました。花粉症の検査でアレルギーの検査をしてもらったときにエビアレルギーであることがわかりました。大晦日の日に生エビを食べたらかゆくなる症状は出なかったかわりに、食後1時間くらいからみぞおちのあたりと背中に激痛がはしり、下痢の症状もでました。うずくまってないといられないくらい痛かったです。その日は朝3時くらいに症状は治まりました。その後エビでなくても時々そういう症状がでます。昨日はウニをほんの少しだけ食べたのですが、やはり大晦日の時と同じ症状が出て全く眠れませんでした。エビ等のアレルギーは口腔内がかゆくなる等の症状で、みぞおちが痛くなるとかそういったものはでていないので、果たしてこれがアレルギーの症状なのか、別の病気なのか区別がつかないです。食物アレルギーで胃痛等の症状はあるのでしょうか?(私はエビやウニが好きなのでこのような症状は正直結構辛いです・・・・)
 

A33 食物アレルギー(消化器症状)

 
食物アレルギーの症状は多彩です。
消化器の症状を中心に申し上げると以下のようになります。
口の中の症状としては口の中のの粘膜がピリピリする、変な味がする、上顎の部分がちりちり痛痒いなどでです。
胃症状としては食べたものを吐いたり、胃痛やよほどまれな場合に胃から出血したりします。
腸の症状としては腹痛、下痢、場合によっては血便などです。
 
このように消化器に現れる食物アレルギーの症状は多彩です。人によって出る症状が異なる場合もありますし、あなたのようにあるときは口の中そしてその次は胃症状というように消火器の異なった部位に次々と出ることはまれではありません。
 
血液検査でもエビに対して反応することが確認されているようですし、実際食べ口の中の症状や胃の症状が1度のみならず繰り返し見られるようです。残念ながらエビについてはしばらく食べるのを控えた方がよいでしょう。
 


Q32 薬の名前

 
ご連絡ありがとうございます。
今は、薬を飲んでいませんが、小児科のお医者様から頂いて、しばらく飲んでいた薬の名前は、ザジテンドライシロップです。ZN1gと書いてあります。
よろしくお願いします。
 

A32 食物アレルギー

 
食物アレルギーの治療の第一は原因の食物を摂取しないことです。給食とか止むを得ない場合に、食べる15分前に内服するインタールというお薬がありますが、全例に有効なわけではありませんので注意が必要です。
 
ザジテンは予防というより何らかの症状が頻発するときに使用する方法が一般的です。予防というよりアトピー性皮膚炎のかゆみのために使われます。ちなみにザジテンは10数年前から使用されているお薬ですが、このシロップ剤を一年間1歳の赤ちゃんが飲み続けても、副作用はなく、1年後にはアトピー症状も軽くなり、喘息の発症もかなり抑えられたというデータもあります。内服自体にはまず問題はないでしょう。
 
食物アレルギーはその原因食物を6ヶ月―1年間食べないでおき(制限食)、その後注意しながら少量食べさせてみるという方法があります。この方法はショック型のアレルギー症状が出る場合には危険ですのであまり行われません。いずれにせよ再び食べさせるときには主治医や専門医とよく相談のうえ、試すことが重要です。
 
専門医のリストをお送りしますので、住所を教えてください。
 


Q31 アレルギー検査の数値について

 
息子(1歳5ヶ月)の咳が止まらない(1日に2・3回)ので、病院ですすめられ念のためアレルギー検査をしたら、IgE66U/ml ピーナッツ クラス3という数値が出ました。まだ母乳をあげていて、私がピーナッツを食べても今まで何のアレルギー症状も出てことはありませんが、病院では「一生食べさせない方が良い」と言われました。授乳中の私も含め、ピーナッツ製品は食べない方が良いのでしょうか?
 

A31 食物アレルギー

 
 食物アレルギーはその食品を食べて、症状が出て初めて、食物アレルギーなのです。
 従って、最終的には注意して食物負荷試験を行う必要があります。これをしなければ最終診断はつきません。しかし今まで食べていて何の症状も出なければ、そのままの量を食べていて良いのです。
 食べ続けると、そのうちその食物にアレルギーになるというのは科学的根拠のない脅かしか、またはその先生が食物アレルギーを良く知らないということです。ただし、今まで食べていた、常識的な量にしておくことは言うまでもありません。
 参考までに、一般的には食物負荷試験はアナフィラキシー(ショック状態になること)の可能性があるので、食物負荷試験になれた専門医で行う必要があります。
 


Q30 アレルギーとゴマ

 
先日は、アトピーの子供の事で相談にのって頂き、ありがとうございました。現在のところ、眼周囲の赤みも消失し、関節屈側の炎症は残っていますが、アズノール軟膏で間に合う程度です。
今日お聞きしたいのは、食べ物、とりわけ油のことです。この間ある雑誌(医学専門誌ではない)で、小児科の先生が「アレルギー疾患を持っている子供には、3才までゴマ・ゼラチンは与えない方がいい」。と書いておられました。
皮膚科医の友人に、ゴマ油がいいと聞いて、結構料理に使っていたのですが。
最近は「ゴマは良くない」ということになってきてるんでしょうか??
 

A30 食物アレルギー

 
(1)ごまアレルギーという病気は確かにあります。
しかしながらゴマは健康食品であり、基本的には食品としてはオススメできるものです。しかしながらどんな食品もそうですが、極端に食べ過ぎたりすればそれが体に悪い影響持つ可能性はあります。
ですからゴマも毎食すべての食品に掛けて食べる(!)などという極端な食生活をしない限り問題ないといえます。またはごま油も適度に摂取すれば健康には良い食品なので問題ないと思われます。それではどのくらいの頻度摂取してよいかというと通常は週に数回というのが一般的です。
 
(2)ゼラチンについては、アレルギー体質の方がゼラチンを多量に摂取するとゼラチンアレルギーが起きる可能性があります。
一時期、子供がお菓子のグミを食べ過ぎてゼラチンアレルギー(蕁麻疹など)になったというケースがよく見られました。ゼラチンはゼリーの中にも入っており、本当にゼラチンアレルギーがない限り、禁止する必要はないと思います。ごま同様適度に摂取すれば問題はないでしょう。
 
最後に、食品というのはなるべく多くの種類をまんべんなく摂取するということが健康に直結します。特定の食品を食べて何らかのアレルギー症状が出ない限り、あまり神経質にならずまんべんなく食べるということがよろしいと思います。
 


Q29 湿疹の湿疹

 
はじめまして。生後4ヶ月の息子の事で質問させてください。
 
生後2週より顔に湿疹があり、頭部には脂漏性湿疹がありました。段々、乾燥もひどくなり、四肢関節周囲・腹部・背部にぷつぷつと湿疹が広がってきました。
 
3ヶ月検診でアレルギーの可能性があると指摘されました。混合栄養のため、ミルクをミルクアレルゲン除去のものに、わたしは卵・牛乳を控えるようにとの指示がありました。
また、他院の医師に診せるとこの位大丈夫、インタール内服していれば食事制限の必要はないとのこと。
現在は、インタール内服・アンダーム軟膏・アレルギー用ミルク・私は卵・牛乳控えています。
湿疹は頭部がひどくかきむしっています。その他は以前にくらべるとよくなってます。
 
今後、離乳食も開始していくにあたりきちんと栄養指導をしてくれる病院を探してました。一度、先生のところに診せに伺いたいと思います。事前に先生のご意見を簡単にお聞かおせくださいますか?
また、診察時にどのような事をお話したら良いですか。
箇条書きにしていただければ、お互いの時間短縮になると思います。
よろしくおねがいします。
 

A29 食物アレルギー

 
3カ月の時の食物アレルギーの診断の手順については, いくつかの検討すべき点があるかもしれません。
それは本当に卵及び牛乳による食物アレルギーがあったかどうかもう少し詳しく調べるべきだったかもしれません。
第2点にはインタールの内服薬の使用が適切だったかどうかもはっきりしません。インタールの内服薬はなんとなく使用するものではありません。しかしこれらは過去のことです。今後のことについて検討しましょう。
まず皮膚検査又は血液検査を行い、この結果を補助診断として、次に食物負荷試験を行います。少量ずつ注意しながら行うのが原則です。
 
診察までにまずお願いしたいことがあります。このHPの中のIllness(病気)という項目を開き、食物アレルギーの診断を読んでいただきたいと思います。特に食物除去テスト負荷テストの項目を読んでください。お子さんの場合この負荷テストを注意して行う段階かと思われます。この食物除去テスト負荷テストの原理がよく理解できると、過去の食物アレルギーの診断の手順が適切であったかどうかある程度判断できると思われます。
 
アンダーム軟膏は非ステロイド性のためよく使用されるようですが、長期の使用によりアンダーム皮膚炎を起こすことがよく知られているため、専門医ではあまり使用されません。ワセリンなどの保湿剤をうまく使うのがよろしいと思われます。それではクリニックでお会いしたいと思います。(このところ花粉症がひどいため外来が大変込み合っております。誠に申し訳ありませんがん、土曜日の午前はお避けになっていただいた方がよろしいと思います。)
なお、今後の食物の解除または継続についての離乳食の栄養指導はクリニックにて専属の栄養士さんによる一人30ー40分の個別指導を行っております。
 


Q28 母乳とアレルギーについて

 
はじめまして。
私の勤めている保育室でお預かりしているお子さんのことでお聞きしたいことがあるので、メールをさせていただいています。
 
そのお子さんは現在二才半なのですがアレルギー体質な為、大豆や乳製品・卵など他いくつかのものを完全除去している状態です。
 
そしてかかり付けの病院の先生から除去していて栄養の取れないものをその分母乳で補うように、と指導されているらしいのです。
 
もちろんそのお母様は指導の通りにしていますが朝晩母乳を飲んでいるせいか食事をあまり食べないそうで(実際こちらでお預かりしているとき持参されるお弁当はほとんど食べません)それをお母様は悩んでいるようなのです。
 
アタッチメントの意味で母乳を大きくなるまで飲んでいるというのは良く聞きますし、とても大切なことだと思うのですが『栄養を補う』という意味でこの年齢まで母乳を与えるというのは有効なのでしょうか…。
母乳の栄養というものは、出産後母乳がでなくなるまで続くものなのでしょうか。
また、他の食品等で補うことは難しいですか?
 
ご返答いただけたら幸いです。
よろしくお願い致します。
 

A28 食物アレルギー

 
基本的には母乳を中止し、離乳食を進めてゆく必要があります。
そのためには
(1)現在の禁止食品が本当にアレルギー症状を起こすかどうか、除去テスト、負荷テストで確認する。(具体的な方法はHPの中のIllnessを開け食物アレルギーの診断をご覧ください)
(2)栄養士さんと相談し、代替食品を工夫する。(当クリニックでは専属の栄養士さんによる個別指導を一回30分行っています)
 
2歳半までちゃんとした離乳食を与え無いと小児のさまざまな発達に問題を起こしかねません。あなたのご心配はもっともですが、そのお母様のお考えが重要です。
周囲がいくら心配しても、先生がそういうからと言われてしまうと、それ以上話が進まない場合が多いのです。あわてないですこしずつ離乳食の重要性(歯でかむという行為の重要性、さまざまな食品の味に慣れてゆくことが今後の食生活、ひいては健全な成長に直結すると、お話をしてはいかがですか?
PS:身長、体重、頭囲、その他の発達はいかがでしょうか。
 


Q27 検査結果について

 
お返事が遅くなり、申し訳ないです。先日は御回答を有り難うございました。
 
やはり、自分のアレルギーのことが気にかかり、最近はメディアでもアナフェラキシーショックのことをよく取り上げ、とても不安です。
特に、大豆製品にいたっては、さけることはかなり難しく、このまま今まで通りに接種していてもいいのか、急にショックを起こさないだろうかと不安です。果物も豆腐や油揚げも、恐くて取るのを控えるようになりました・・・。
 
今回は、先日行った検査結果を一緒にスキャンして送らせていただきます。検査はしたものの、それに対して何にも指導がなかったので、何かご指導いただけたらと思います。
 
勝手なお願いを致しまして、申し訳ありません。また、見にくいファイルで申し訳ないです。よろしくお願い致します。
 

A27 食物アレルギー

 
(1)食物アレルギーの診断においては、血液検査および皮膚テストは補助的なものです。何よりも大事なことが特定の食品を食べたときに具合いが悪くなるかどうか、あなたの場合はショックですが、が起きるかどうかです。
 
(2)今までに大豆及び大豆製品を食べてショックが起きたことがなければ、まず問題がないといえます。今まで普通に食べていて何も起こらなくて、ある日突然にその食物に対してアレルギーが出るという可能性はないわけではありませんが、それほどよく見かける現象ではありません。
 
(3)実際に今まで大豆及び大豆製品を食べて何の症状もなくて、しかも今後摂取することが心配ならば、何らかの大豆製品をクリニックへお持ちください。クリニックにおいていつでも何かあれば対処できるような準備をしておきながら、大豆及び大豆製品を少量ずつ食べていただくという方法があります。これが食物誘発試験です。これをお試しになるとよいかもしれません。
 
以上の点についてもう1度クリニックでよくお話しをしたいと思います。
 


Q26 食物アレルギー等について

 
食物アレルギーに関する質問です。宜しくお願い致します。
5年前、血液検査でカニ・エビにアレルギー反応が出ました。食す度に出るという訳ではないので、体調に合わせて食べたり食べなかったりと、自分なりに調整しています。以前は、出ない時は出ないが、出る時は食後数時間後に喘息のような発作・蕁麻疹・瞼及び唇、口内の腫れ等に苦しんでいました。しかし最近は、出ないor食後30~1時間後に、蕁麻疹や腫れはないが咳が出て止まらない、と言った症状に変わってきました。(ごくタマに以前の症状はでますが・・)このような症状の変化も気になりますが、ここ半年~1年のうちに出てきている下記の事に関しても気になっています。
 
●思い当たる事がないのに、突然咳が止まらなくなる事が度々ある。
●耳の中の痒みがひどい。(傷が出来る程掻き毟ってしまう)
●右瞼の目頭付近の皮膚だけ乾燥し、皮が剥けて少し硬くなっている。
(時折痒みがあり、ほんの少し色が茶色くなっている)
●アレルギーの出た事がない食べ物しか食べていないのに以前のようなアレルギー症状(蕁麻疹・腫れ等々)が出た。
●耳は半年前に耳鼻科で軟膏を貰い、全て使いましたが、あまり良くなりませんでした。現在は市販の塗り薬(薬剤師の方に病院の薬を見せ、同じような物を購入)をつけています。
 
以上長々と書いてしまいましたが・・お聞きしたいのは、
★症状が変わったのは体質が変わったからでしょうか?
★アレルギーで咳がでるのでしょうか?(咳の原因はアレルギー?) 
★耳の痒みはホルモン剤を処方されており、頻繁に塗らないよう言われましたが現在の軟膏で2本目です。一向に良くなりませんが、続けても良いのでしょうか?
★瞼は皮膚科で診療してもらい‘リドメックス’(外用副腎皮質ホルモン剤)を塗っていますが、目の周りには塗ってはいけないような事を友人から聞きました。大丈夫なのでしょうか?(Dr.を信用していない訳ではありませんが)それと、薬をつけていればキレイになおるのでしょうか?(顔なので気になります。
★アレルギーの出る食物は増えたりするのでしょうか?もう一度アレルギー検査を行った方が良いのか迷っています。
 
ダラダラと長くなってしまうと共に、欲張って質問をしてすみません。アレルギー科は受診した事がありません。私のような軽い症状では行きにくくてお手数をおかけしますが、お答えいただければ幸いです。
 

A26 食物アレルギー

 
(1)アレルギーの病気は氷山のようなものです。それは氷山は水の中に大きな部分が沈んでおり、水の上には少しの部分だけが顔を出しています。水の中に沈んでいる部分がアレルギー体質で水の上に顔出している部分が現在の症状です。
 
この症状はひとつではありません。つまり氷山の上の部分はまるで八つ頭のようにいろいろな部分が出ぱっているのです。そのひとつがアトピー性皮膚炎であったり、じんましんであったり、喘息であったり、アレルギー性結膜炎であったりするわけです。
従って、あなたの症状がある時期には皮膚に出たり、ある時期には違う場所に出たりするのはごく自然であるといえます。アレルギーを起こす体質自体は残念ながら変わってはいないのです。
 
(2)アレルギーの症状のひとつとしてアレルギー性の咳があります。もちろんハウスダストやスギなどを肺に吸い込んで咳が出る場合もありますし、特定の食物を食べた後のアレルギー症状としての咳の場合もあります。
 
(3)耳の穴の中のかゆみはよく見られるアレルギー症状のひとつです。アトピー性皮膚炎の患者さんで耳の穴の中を痒がる人もよくいますし、花粉症のシーズンに同様の症状を訴える人もいます。現在の薬があまり効かなければ専門医と相談して薬を代えてみた方が良いかもしれません。
 
(4)アレルギー性結膜炎やアトピー性皮膚炎で目の周囲を痒がる場合には、眼科用の軟膏を使うことがよくあります。これはもともと眼科の先生が目の中に使用するものなので、目の縁にぬって、こすることによって目の中に入っても全く心配がないからです。この目の周囲の炎症もきちんと治療すれば治るものです。
 
(5)アレルギーの原因となる食物は、時間がたつにつれ変わってくる場合は少なくありません。ただ何かを食べてアレルギー症状が出るような食物の数がどんどん増えるようならば、きちんと専門医を受診しその理由を検討してもらった方がよいでしょう。そのような状況になるのは何らかの理由があると考えられます。
 
しかしながら食物アレルギーのことを熟知している専門医はアレルギー専門医の中でも限られており、よく選んでから受診することが大事です。
 


Q25 原因がわかりません

 
子供の頃から猫やほこりなどに軽いアレルギーの症状はありましたが、20才の時に初めて食べ物が原因と思われる症状が現れました。
まず喉や耳の中が痒くなり、だんだん息苦しくなって嘔吐や発熱、蕁麻疹が出てきます。病院で検査しましたが、原因はわかりませんでした。その後は年に数回程度こういう症状がでます。症状の強さがだんだん強くなってきているみたいで怖いのですが、原因がわからないのでどう予防すればいいのかわかりません。
 

A25 食物アレルギー

 
何らかの食物または添加物のアレルギー反応と思われます。
 
血液検査ではっきりしないときには、食物日記というのをつけます。これは朝食から始まり、お昼、間食、夕食など食べたものや、飲んだものすべての種類を記載していきます。種類だけで量を書く必要はありません。そして何らか症状が出た場合には、それをその日ごとに記載します。
 
この食物日記を数週または数カ月続けてつけ、アレルギー専門医と相談します。経験のあるアレルギー専門医は、あなたの日記の中から原因のものにつけることができるかもしれません。
しかしこれはかなり手間がかかり、またすべてのお医者さんがこの方法を熟知しているわけではありません。また仮にこの日記をつけたとしても絶対に100%原因がわかるわけではありません。
 
以上の点を理解していただいた上でアレルギー専門医とご相談されるのがよいでしょう。
 


Q24 食物アレルギー

 
息子は3歳10ヶ月で4ヶ月から抗アレルギー剤を飲んで症状も少しずつ安定してきましたが、いまだに卵白などにスコア3と食べ物でも注意が必要です.。 ダニやハウスダストも数値が上がりIGEは362です.。未だ怖くて卵を食べさせていませんが皮膚科では、熱を加えれば大丈夫とのこと.小児科でも同じようなことを言われました.。 せっかくここまで薬を飲んでアトピーのほうも落ち着いてきたので臆病なようですが無難に進めていきたいと思います.。幼稚園の給食の件も有りますのでご意見をお聞かせください.。飲んでる薬はセルレクトです。
 

A24 食物アレルギー

 
IgEは病気の重症度とは無関係です。
 
ただし、乳児期にはアレルギーの発症と関連が見られる場合が多いため、指標として参考にされます。
 
食物アレルギーはある期間、その食物の摂取を制限してその後、注意して再開します。その場合病院、クリニックで注意しながら食べさせることになります。ただし、発育もよく偏食もなければ卵アレルギーのみの場合は卵を食べなくても他の食品で栄養を補うこともそう難しいことではないため無理に食べさせる必要はないでしょう。
 
当クリニックでは栄養士さんの個別指導の時間を設けて、食物アレルギーで食品を制限せざるを得ない場合、専門家(栄養士さん)と相談しながら、患者さんに心理的、医学的に「負担」を極力かけないようにしています。よろしければご利用ください。
 


Q23 卵アレルギーは治るのか?

 
2歳6ヶ月の子どものことで相談します。
 
8ヶ月くらいの時にそちらで卵アレルギーと診断され、除去食の勉強会に参加し、その後除去食を続けていました。保育園に通っており、最初は卵及び卵製品を除去してもらい、その後、パンやフライの衣や卵の入ったお菓子などの卵製品は解除し、卵そのもののみの除去とし現在に至っています。家庭でも同様にしているのですが、2歳になった頃から少しずつ家庭で卵を試し始めてチャーハンに入れたり、卵の入ったケーキを食べさせています。
 
その結果、(以前は菓子パンの上の光沢の部分を少し食べても3~5分で目の周りにぷつぷつと蕁麻疹が出て、結膜炎を起こして鼻水を流していたのですが。)、何も反応が出ないときがほとんどで、時々1時間後くらいに目の周りに1つちいさな蕁麻疹が出るくらいです。但し、生卵が皮膚に触れると大きな蕁麻疹がでます。卵アレルギーの体質は改善されないと考えていたのですが、食べられるようになるのでしょうか?もう、卵を解除しても大丈夫でしょうか?
 
お忙しいかと存じますが、お返事よろしくお願い致します。
 

A23 食物アレルギー

 
小児の食物アレルギーは、成長につれて改善する、つまりまた食べられるようになる場合は少なくありません。それは成長につれて消化吸収における消化器の免疫が強くなることや、腸の発達により大きなタンパクが未消化のまま身体に吸収されにくくなる、などの理由があると考えられています。
 
お子さんの状態から判断すると、卵アレルギーは部分的に改善したといえしょう。過熱した卵の入った食品を食べても症状があまり出ない、しかし1時間位たつと時々じんましんが出ることがあるということは、卵アレルギーの改善を示します。しかし生卵が触れるとじんましんができるということは、生の卵白のたんぱく質は過熱というプロセスを加えなければ、容易にアレルギーをまだ起こし得るということを示しています。
 
過熱したり、火を使って調理した卵料理を食べることができるという状態を不完全除去といいます。
お子さんは以前の完全除去から不完全除去へと改善したといえます。しかし未だ完全除去の段階ではありません。現在のように加熱した卵または卵料理を気をつけながら週に2-3回の頻度で与えるのがよいでしょう。これを半年または1年続け、その後に摂取する卵の量を増量できるか検討するのがよろしいと思います。
 
次回は可能なら直接クリニックでご相談したいと思います。
 


Q22 食物アレルギー

 
はじめまして。今回,このホームページを偶然見つけましたので,メールを送らせていただきました。
 
実は,去る,7月31日の人間ドックで,「食べ物アレルギー『卵白1.94UA/ml』・ほこりアレルギー『3.75UA/ml・3.57UA/ml』・動物アレルギー『ヤケヒョウダニ3.52UA/ml・コナヒョウダニ3.77UA/ml・ケナガコナダニ4.60UA/ml』」と診断されました。「卵黄0.34以下」「鶏肉0.34以下」とも診断されました。
 
突然このような病気がでてとてもショックを受けています。今までほとんど病気という病気にかからず過ごしてきました。ただ,季節の変わり目になると風邪をひいてしまうこともありましたが。
 
卵を食べると,すぐ呼吸困難を起こしてしまいます。少しでも卵が入っていると下痢をしたり,もどしたり,発疹がでてしまい呼吸困難になってしまいます。とくに,発疹はチキンを食べたとき,瞼の上の方に蚊に刺されたのというぐらいにはれます。あと,脇の下,腕,胸のあたりなど,柔らかい皮膚の所にでてきます。
 
私の職業は小学校教員です。今,運動会のシーズンですので運動場で運動会の練習をしていると,練習が終わってからすぐ呼吸困難が始まりました。最初,咳をしのどががさがさし,胸の圧迫感が起こり呼吸困難を起こしたのです。幸い保健室で上半身を起こして安静にしたためよくなりました。
 
体が熱っぽかったのでかぜと診断されました。(のどが赤く腫れ,リンパが少し腫れていました。)アレルギーのせいでしょうか?
 
最近は食べるのも怖くて(卵が入ってないか)おかげで体重が2㎏も減りました。(ちなみに私は身長158㎝,体重43㎏ありました。)私は女性ですので甘い物は大好きです。特にケーキが大好きでしたが,今は全然食べていません。こんなことも関係しているのでしょうか?
 
私は病気という病気はしていませんが,ただ,去年(2000年2月21日から3月4日まで)「尿路感染症」で入院していました。そのときの菌が「B群溶血性連鎖球菌」ということでした。入院最初の検査で「敗血症」と診断されていましたが,のちに「尿路感染症」と診断されました。この病気と何か関係があるのでしょうか。
 
今どんな方法があるのか。「この病気と仲良くしないといけない。」とよく言われますが,どんな風にしたらよいのかわからず,また,卵アレルギーのことについてよく知っている人が身近にいなくて,仲良くより不安の方が大きいです。
 
ぜひ適切なアドバイスや治療方法を教えて下さい。お願いします。最近体調が優れません。
 

A22 食物アレルギー・食物依存性運動誘発アナフィラキシー

 
卵白アレルギーが考えられます。
 
これは卵白が少しでも入ったものを食べると、アレルギー症状が出る病気です。この症状は個人により異なり多彩です。皮膚に出れば発疹やジンマシン、湿疹、呼吸器に出れば喘息、咳、呼吸困難、消化器に出れば嘔吐、下痢、腹痛、血便、循環器に出れば低血圧やショック状態などです。
 
食物アレルギーは敏感な方では、ちょっとなめただけでも症状が出てしまいます。あなたの場合も非常に敏感なのでしょう。
 
鶏肉で検査の数値が低いにもかかわらず、チキンを食べたときに、皮膚に発疹が出たようですが、これは鶏肉アレルギーというよりもそのチキンに卵白が混入していた疑いがあります。
 
さて2番目の問題ですが、これはちょっと厄介です。
病名としては食物依存性運動誘発アナフィラキシーと言う病気が考えられます。
 
これはアレルギー専門医なら驚きませんが、一般の先生はほとんどご存じないといってよいでしょう。
この病気は、特定の食物を食べその数時間以内に、かなり激しい運動、例えば脈拍が1分間に140以上程度の運動した後に、、皮膚に発疹が出て、呼吸困難になったり低血圧になったりします。つまりショック状態となります。
 
この病気は特定の食物+ある程度の激しいという運動という二つのことが同時に起きなければ見られない病気です。
 
あなたがこの病気であったかどうかについては、ここでは断定できません。以下の質問にお答えいただけないでしょうか。そのお答えをもとに最終的な診断を下したいと思います。
 
(1)運動会の練習1―2時間前に、飲んだり食べたりしたものの種類を全部列挙してください。
 
(2)その時に風邪をひいていたり、過労で体が疲れていたり、生理だったりしましたか。
 
以上よろしくお願いいたします。
 
PS 甘い物がお好きということですが、ケーキは卵白が入っているため、残念ながらお勧めできません。基本的に和菓子が安全でしょう。
 
当クリニックでは食物アレルギーの患者さんの方々のために、卵や牛乳を使わないケーキの作り方を専門の栄養士さんに指導してもらっています。ご希望でしたらその資料お送りいたします。
 


Q21 私の症状

 
はじめまして。丁寧なお返事ありがとうございました。
私の症状を書き記しますのでよろしくお願いします。
(何分先週のことなので食事のことに関して,曖昧な部分があるかと思いますが,お願いします。)
まず、体調が悪くなったのは、9月13日木曜日の給食を食べた直後でした。その日のメニューは,パン(学校給食のパンには,卵を使わないとのことでした。)プロセスチーズ,牛乳,バナナ・ミカンが入ったヨーグルト,鶏の団子スープです。鶏の団子スープは,食べていません。パン・牛乳・チーズを全部食べて,デザートのヨーグルトを一口食べた直後に気持ち悪くなって,気分が悪くなり,吐き気までおこしました。しばらく安静にしてましたが,朝きていたズボンのボタンがしめられなくなってきて,保健室で横になっていました。安静になっていたため,大分楽になったと思っていたのですが,今考えると,あの後から体調が思わしくありません。
(ちなみに,一番最初アレルギーの症状が出た食べ物は,今年2月に鶏さしを二切れ食べた直後にのどのあたりがちくちくしてかゆくなってきました。それから,約3時間ほどして,お風呂を上がったら,両瞼が腫れ上がっていました。瞼だけでなく,顔全体また首のあたりまで痒くなってきました。今年の1月には,9月13日のようにいつもはいているズボンのボタンがしめられないくらいにおなか周りがはれていました。それが,約一週間続いていました。そのときは,腎臓系を疑われていました。)
 
9月18日は,運動場で練習をしていましたが,やはり体がだるかったです。9月20日の朝の運動会の練習終了直後に,最初咳をして,のどのあたりががさがさし,胸の圧迫を感じ呼吸困難をしていました。(朝の運動会の練習は,8:25~9:25まで練習です。)その日の朝食のメニューを書いておきます。
パン(卵を入れて作ってないパンです。),プレーンヨーグルト,コーヒー(9/18の朝食のメニューは,覚えていませんが,その日の食欲は,あまりなかったです。)
ここんとこ,食欲が落ちています。
 
また,熱っぽいと感じていたこともあります。(朝,おきたとき,体が熱いなと感じたこともありました。ですが,動いているうちに,微熱があると感じないまま仕事をしている状態です。)また,体が疲れていたのもあります。

確かに最近とくに,体が疲れていて,だるいなと思うこともしばしばです。四・五年前の人間ドックで,「リウマチの疑いあり」と診断されましたが,たまたま陽性反応が出ただけで異常なしと言われました。しかし,その直後に「膠原病の疑いあり」と診断されました。でも,「ふつうの生活を送っていれば何も心配ない。」と言われました。今は,「膠原病」らしき症状は,出てはおりませんが,普段の生活に気をつけています。気をつけているところに,アレルギー症状が出ました。(一月に体調を崩したときに主治医に「虚弱体質」いわれました。)

以上のようなことで,よろしいでしょうか?。どうぞ,よろしくお願いいたします。
 

A21 食物アレルギー

 
いただいた内容を、何度も熟読玩味、検討しましたが、今回のデータからはこれといったものは明確には、選択できません。
 
お手数ですが、1-2ヶ月、食物日記を記載していただけますか。ノートに縦に日付、横に朝食、昼食、間食、夕食と言うように食べたり、飲んだものをすべて、その食品の種類を記載し、一番右側に症状の欄を作ってください。
この日記をつけてみて、そのコピーまたはメールをこちらまでお送りください。
それをもとに因果関係を検討したいと思います。
ちなみに、食物アレルギーの存在が疑われるが、具体的な品目がはっきりしない時はこのような方法を用います。
 


Q20 食物アレルギーと喘息の関係

 
娘は3歳ですが、1年に1回は喘息の発作を起こします。
 
今回食事中に誤って生の鯖を食べてしまい、夜中に激しい呼吸困難を起こし喘息のような症状も見受けられたのですが、喘息独特の「ぜいぜい」はあまり聞こえず、点滴と酸素をやりながら入院しています。ちなみに私もアレルギーがありIgEは3000以上ありますが、激しい下痢だけでした。よろしくおねがいします。
 

A20 食物アレルギー

 
食物アレルギーの症状は多彩です。
 
皮膚に出ればジンマシン、湿疹、消化器に出れば嘔吐、腹痛、血便などです。呼吸器でも、気管に出る場合は喘息発作が起きます。一方を気管よりずっと上の声帯といって声の出るところに症状がでると窒息気味となります。いわゆるゼイゼイするというのは喘息、そうでなければ、声帯の部分に浮腫が起きて呼吸困難になったのかもしれません。
 
食物アレルギーはその出現には3つのタイプがあります。
これはすべてのアレルギー反応に共通ですが、
①15-20分後に出るタイプ、
②6-8時間後に出る、つまり半日後に出るタイプ。
③1-2日後に遅れて出るタイプがあります。
 
同じ食物アレルギーでも父親は消化器に症状が出て、子供は呼吸器に症状が出ることもまれではありません。それは各自の臓器の反応性に個人差があるためと考えられています。
 
将来いつ食べられるようになるかについて、この時点で判断するのは、なかなか難しい問題です。軽い食物アレルギーでは半年や一年後に検査をして抗体が低下していればまた注意して少量食べさせてみるという手を使いますが、ショックや呼吸困難を起こす場合にはアレルギー専門医とよく相談する必要があります。 
くれぐれも自己判断でおやりにならないようにお願いいたします。
 


Q19 果物が食べられない

 
高校1年生になる息子のことについてです。
 
果物を食べると、喉がかゆくなります。メロンから始まり、今ではほとんどのものが食べられません。野菜ではきゅうり、トマトもかゆくなります。このままでは、すべてのものが食べられなくなるのではないかと不安です。
 
どう対処したらよいのでしょうか?体質改善という方法を聞きますが、どのような療法なのでしょうか?また、何か他に治療方法はありませんか?宜しくお願いします。
初めまして。アレルギー関係の質問
 

A19 食物アレルギー・口腔アレルギー

 
口腔アレルギーです。
 
果物の中に含まれる糖タンパクと言う蛋白によるアレルギー症状です。メロン、りんご、キーウィ、さくらんぼ、桃など様々です。
この10年間にこの病気は増えています。何故増えているか決定的な理由は不明です。
 
残念ながら治療方は現在のところ見当たりません。摂取しないようにすること、血液検査であらかじめ代表的なものを調べておくなどの対策が考えられます。
ある期間、1-2年摂取しないとまた食べられるようになる場合もたまにあります。
専門医と相談しておくと良いでしょう。
もし、近くにアレルギー専門医がいなければ今後メールでご相談は受けられます。
 
内服用のインタールと言う薬を15-20分前に飲んでからその果物を食べるという方法もありますが、特殊でありまた特定の果物を食べなくても栄養のバランスは崩れることはまずありえないので、その果物をある期間、食べないで我慢していただくことになると思います。
 


Q18 食品アレルギーについて

 
食品アレルギーが、最近話題になっているけれど、どのようなものが、アレルゲンとしてあげられているのでしょうか。私は、小さいころ、“さわらの西京漬け”を食べたとたん、全身にじんましんがでました。でも、さわらの塩焼きは食べれるんです。この場合は、なにが原因なのでしょうか。教えていただけるとうれしいです。
 

A18 食物アレルギー

 
アレルギーを引き起こす原因物質であるアレルゲンはたんぱく質です。
 
なぜならば、たんぱく質は免疫反応によってその個体から異物であると認識されることにより、体の中に抗体ができて免疫反応つまりアレルギー反応引き起こします。したがってたんぱく質であればいかなるものでもアレルゲンとなり得るといえます。
 
食品の中でたんぱく質であるものはすべてかアレルゲンとなりいえます。魚や動物の肉、牛乳および乳製品など日常、食品として摂取するもののすべてに及びます。
 
興味深い点としては、果物、例えばメロン、キーウィー、もも、トマトなどの植物の中に含まれる糖質とタンパク質が結合した、糖蛋白と呼ばれるものがアレルギー反応を引き起こすこともまれではありません(口腔アレルギー)。
 
あなたは、塩焼きのさわらでは何の症状もなくて、漬けたサワラで症状が出たということですが、単純に焼いただけの場合と異なり、漬けたり、発酵たさせたりするとたんぱく質が変性し別の蛋白となり、アレルギー反応を引き起こすことがよくあります。または漬けるための材料(糠、酒かすなど)のなかに、アレルギーを起こす物質が入っていたかもしれません。
 
このようなことはよくある現象で、大豆を食べても大丈夫でも、納豆を食べるとジンマシンが出るとか、牛乳を飲んでも何ともないが、ブルーチーズを食べると湿疹が出ると言ったように加工することにありその食品の性質が変わりアレルギー症状が出ることはよくあります。 
 


Q17 アレルギー?

 
はじめまして。現在韓国にいて、ここ数日間かゆみに悩まされているので、ご相談させていただきます。
 
体質としてはアレルギーがあるようで、花粉症などに毎年かかります。ジンマシンは年に数回、突然のかゆみに襲われて、みみずばれのようになる事がありますが、数時間でいつも治ってしまうので、さして気にもとめていませんでした。しかしここ2週間ほど前からの事です。
 
日本より韓国にきて、デジカルビ(豚焼肉)とスンドブ(味噌スープで中に豆腐、卵、アサリ、野菜が入っています)を食べたところ、1時間後くらいに突然足の膝の後ろがかゆみだし、翌朝起きると、ひっかいたところがかさぶたになっていました。それからずっと体中がかゆくなり、その3日後にはタイに行ったのですが、タイでは足から背中までずっとかゆみがとまりませんでした。タイにいる間は食事はタイ料理でかなり辛いものを食べていたと思います。韓国にもどり、あまりのかゆさに保険会社の通訳の人と一緒にソウルの病院へ行きました。診断はアレルギーということで、点滴を打ち、「2-3日でよくなるから」との話で、飲み薬(3種)と塗り薬(ステロイド、Strong)をもらって帰りましたが、それから5日たった未だにかゆみがおさまりません。ステロイドを塗ったところで、かゆみもおさまりませんし、どうしたらよいものか困っています。現在日本への帰国が決まっておらず、帰国次第御院へ伺おうと思いますが、まだ数週間はこちらにいる予定なので、取り急ぎご相談させていただきました。
 
具体的に申しますと、
1.アレルギー、ジンマシン、アトピーはどのように違うのでしょうか?
2.かゆみのおさまらないままステロイドを使っていいものでしょうか。
3.医者を変えようと思いますが、もしお心当たりのソウルの病院がありましたら
ご紹介願えませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
 

A17 蕁麻疹・食物アレルギー

 
もともとアレルギー体質(花粉症)を持つあなたが、おそらくなれない食事のために、まず最初はジンマシン、そしてその部位がその後に湿疹へと変化したのでしょう。
 
 これは食物アレルギーの症状によく見られる時間的変化です。何か特定の食物を食べた後に、一般的には15分から20分以内(あなたの場合は1時間のようですが)にジンマシンが出現し、一晩おくとそれが湿疹へと変化していきます。医学的に言うとジンマシンの時に皮膚に出てくる細胞と、その後に湿疹となる時に出てくる細胞では種類が違うために見た目の症状が変化します。
 
 現在使っていらっしゃるストロングタイプのステロイド軟膏が効かないようですので、ステロイドの内服薬を使用することはやむを得ないでしょう。
 
 また韓国の後にタイを訪れ、また辛いものを食べたために皮膚炎が悪化したものと考えられます。一般的には、皮膚症状が出ている、特に痒みがあるときには辛いものとかチョコレートは皮膚の神経を刺激して痒みをさらに悪くするために食べない方がよいといえます。
 
① アレルギーとは外から体の中に入ってくる物質に対して過剰に反応してしまう体質のことです。その原因物質は花粉、ハウスダスト、食物、ペットの毛、薬物など様々なものにわたります。
  ジンマシンとは何らかの刺激により、1時間以内に出てくる皮膚の痒みを伴った、赤いそして皮膚表面からポックリ盛り上がった発疹(膨疹といいます)のことを言います。 アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質を持っている患者さんの皮膚炎、特に湿疹型の皮膚炎をいいます。これはジンマシンと異なり慢性的で1度出ると消えるのに時間がかかります。
 
② 現在の状況を考えるとステロイドの使用(内服薬またはさらに強いステロイド薬)はやむを得ないと思います。また痒みがひどければ、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服を併用するとよいと思われます。
③ 申し訳ないのですが、ちょっと心当たりがありません。すみません。
 
入浴の時には特に膝の裏は石鹸をつけたタオルなどでごしごしこすってはいけません。皮膚が刺激されてさらに悪化します。他の体も同じです。ですからお風呂の温度も40度くらいが良いでしょう。
夜間など発作的に皮膚が痒くなってしまった時は、氷や冷たいタオルでその場所を冷やすと応急処置にはなります。これは単純なようで意外と効果があるので試してみるとよいでしょう。
 


Q16 食事後の赤み性の蕁麻疹について

 
お弁当を食事後1時間位、首筋・腕周りに赤みの蕁麻疹が発生。
 
内容は、ゴハン、海苔、お新香、ひじき煮、白身サカナのフライ、タルタルソース、竹輪のてんぷら、等をたべました。
私はこれを作った方でして、他のお客様からはクレームいただいてませんが、1人だけ、中年の女性から怒鳴られてしまいました。
作った方に過失があるのでしょうか?
(食材は製造前までキチンと温度管理十分で、速やかに製造。自負ですが高品質で提供 したつもりです。)
 
蕁麻疹は本人の管理で行うもので、発疹したから調理した人の過失はあるのでしょうか?
是非、教えてください。
 

A16 蕁麻疹・食物アレルギー

 
一言でお答えすると、調理したあなたには責任がないといえます。
 
その理由は今回はあなたのお弁当食べた他の人たちにいわゆる食中毒のような症状が見られないので、お弁当の中身には問題がないと思われます。
 
食物も食べることにジンマシンができる,いわゆる食物によるジンマシンの患者さんは、食中毒とは異なり新鮮な材料で作られたお料理を食べても症状が出ます。例えばエビアレルギーの人はいけすから取り出した新鮮なエビを食べてもジンマシンがでます。
 
あなたの料理を食べてジンマシンができた方は,、その方の体質によるものだと思います。.アレルギー体質の無い方でも、その日の体調などにより一生の間に1-2回はジンマシンが出ることはまれではありません。
 
今回の件は食中毒とは異なり保健所が関与するケースではないことは明らかです。
あまりご心配しない方がよろしいのではないでしょうか。
 


Q15 アレルギーの質問

 
はじめまして。私の悩みを聞いてください!
 
12月に魚のフライを食べた後、2時間くらいしたら顔が真っ赤に腫れ上がり、蚊にさされたような腫れがみられました。(水脹れみたいなかんじ)とにかくぱんぱんに腫れあがり、かゆいので、すぐに皮膚科にいったところ、点滴をうってもらい、2~3日したら炎症もきれいに治まりました。医者にはアレルギーの薬を3週間飲むように言われました。(最初の1週間は朝・昼・夜・寝る前、次の週は朝・夜・寝る前、その次の週は朝・寝る前)と言う風に言われたのですが、炎症もきれいになっていたので、1週間くらいしか飲まなかったです。
 
それから2週間くらいしたあと、かぜをひきました。そのあと(1日後)また顔がはれ上がってしまいました。(かぜで寝ているとき、市販のポテトチップスを食べました)かぜで抵抗力が落ちたせいかな?と思ったのですが、友人に膠原病じゃない?と言われ、医者にそのことを話したら、そうかもしれない。といわれました。顔がちょうちょのように赤くなっていたので。怖くなって、血液検査を受けたのですが、まだ結果はでていません。
 
膠原病について知識はなかったので、いろいろ調べてみました。
でも、顔がちょうちょのように赤くなる・・・しか当てはまりませんでした。
私の場合はとにかく真っ赤に腫れ上がってとにかくかゆいんです。そしてひりひりして痛かったです。
肌も乾燥してぱりぱりになりました。飲み薬と、クリームでなんとかきれいになって、腫れもひき、赤みもすっかりとれました。(5日くらいかかりました)それでもだいぶ乾燥しています。原因がはっきり分からないのでとても怖いです。あと、以前に顔を洗わず寝てしまったとき、次の日同じように腫れ上がってしまいました。ハウスダストをもっているのですが、それが原因なのでしょうか?
また腫れあがると思うと、安心して外食できません。やはり膠原病なのでしょうか?ぜひ教えてください。
 

A15 蕁麻疹・食物アレルギー

 
赤い発疹は2回ともジンマシンと考えられます。
 
膠原病のあるものでは、ほほに蝶が羽を広げたような赤い発疹が出ることがあります。しかし膠原病では多くの場合、原因不明の発熱が5日から1週間続く場合が多いのです。この発熱は抗生剤に対してまったく反応しない厄介な形の熱です。そして一般的には全身状態も悪くなります。いずれにせよ検査結果を待ってよいと思われます。
 
ジンマシンについては原因を調べるとなるとかなり大変な問題となりそうです。
食物を考えたり風邪の時に飲んだ薬などを考慮して原因を探っていかなければなりません。当クリニックのホームページにはジンマシンに関するQ&Aが数多く掲載されております。1度ご覧になると参考になるかもしれません。
今回の検査の結果ジンマシンにあるということが明らかになった段階で、もし必要があれば原因検索についてご相談になりたいと思います。
 


Q14 蕁麻疹がなかなかひかない

 
3歳の女児です。
卵が原因のアトピー性皮膚炎と診断され、検査、治療を受けています。8月末に保育園で食後発疹が出て嘔吐したので、県立病院に連れて行ったところ蕁麻疹の発作ではないかと診断を受けました。その後C先生に診察を受け、肝臓の解毒作用を助ける薬と、緊急用の坐薬をいただきしばらく落ち着いていました。
 
ところが先日保育園で卵のサンドイッチを食べた翌日から今日まで9日間、食後や入浴後睡眠の前後に、腹部や足の付け根、額や頭部、首の後に蕁麻疹が出るようになりました。食事は、家庭では医師の指示どおりに鶏肉や卵は控えているのですが・・・。食物性のアナフィラキシーなどということも聞きますので心配しています。何か対策がありましたらお願いします。
 

A14 鶏卵アレルギー・食物アレルギー

 
鶏卵アレルギーが持続していると考えられます。
 
因果関係が割合とはっきりしているようなので,卵アレルギーによるジンマシンでしょう。サンドイッチの中に入っていた卵の量が多かったのか、または体調が悪かったのかもしれません。
 
いずれにせよ応急処置としては抗ヒスタミン薬の内服および塗布(レヒスタミン軟膏など)をしばらく続けると良いでしょう。
 
アナフィラキシーというのはアレルギー反応の中でも特に生命にかかわるような恐れのある重症な状態、特にショック状態(血圧低下、呼吸困難、中心拍数の減少、意識消失、失禁など)になるような場合を示します。お話しからするとそこまでは行っていないと思われます。
 
ジンマシンの応急処置としては、ジンマシンの出ている部分を冷やすという方法があります。これはその部分の皮膚の血流を減少させ、痒みの知覚を減少させるので試してみる価値はあると思います。
 
今後ジンマシンがだらだらと持続する割には、ある期間抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を内服した方が良いかもしれません。
 


Q13 食物アレルギー

 
日本ソバやキウイフルーツを食べると唇や口の中がかぶれて吐いて下痢をしてしまいます。
 
キウイフルーツは子供の頃好きな食べ物だったのにある日突然そうなりました。こういう体質は遺伝するのでしょうか?子供の離乳食が始まるのですが、それらの食品は使わない方がよいのでしょうか。
子供が食べ物アレルギーかどうか調べられるのでしょうか。
 

A13 食物アレルギー

 
お話しの症状は口腔アレルギーと考えられます。キウィ、モモ、メロンなどの果物でよく起こります。ソバの場合は口腔アレルギーだけではなく、喘息発作、呼吸困難、ひどい場合にはショックなどがみられます。またジンマシンや嘔吐、唇が腫れる、などの症状が有名です。
 
アレルギー体質は遺伝する傾向はありますが、親が仮に花粉症だとしても子供も花粉症になるわけではなく、喘息になったり、アトピー性皮膚炎になったり、また何も症状が無いなどの場合があります。したがって現時点ではお子さんについてのアレルギーの病気が出るかどうかについては断定できません。
 
離乳食は重要な問題です。アレルギー家系のお子さんの場合、不用意に卵などを離乳食に使いすぎると卵アレルギーになる確率が上昇します。果物ではリンゴやバナナなどでは比較的口腔アレルギーは起きにくいようです。いずれにせよアレルギー家系のお子さんは離乳食の時期や進め方についてあらかじめ専門医と相談されるのがよろしいでしょう。
お子さんの食物アレルギーの有無については、まず血液検査や皮膚テストを行い、診断の補助とし、その後必要があれば除去試験、負荷試験などを行い本当に食物アレルギーがあるかどうか確定診断をする必要があります。この食物アレルギーの見分け方についてはホームページを参照していただくとよろしいと思います。
 


Q12 ラテックス・フルーツアレルギー症候群

 
 数年前からバナナを食べるとひどい胃痛がおきます。人間ドッグでアレルギー検査をうけましたが、陰性でした。アレルギーではなかったと思い、バナナを食べたところ、やはり、ひどい胃痛がおきました。
一欠けら食べても胃痛がおきます。やはりおかしいと思い、ネット等で調べたところ、ラテックスフルーツアレルギー症候群という名前をしりました。しかし、バナナのアレルギー検査が陰性だったので、何科を診療したらいいものか検討がつきません。
 
しかし、そのラテックスフルーツアレルギー症候群の症状を見たところ、あてはまる事が多々あり、心配になってしまいご相談させていただきました。そちらで診断をしていただけるのでしょうか。宜しくご回答下さい。
 

A12 食物アレルギー

 
 食物アレルギーは実際に症状が出るにもかかわらず、血液検査で陰性のことは良く見られます。
アレルギー専門医はこのような場合、検査結果よりも、実際に食べて同様の症状が2回以上繰り返して出る、これを再現性といいますが、この再現性が有る場合には、血液検査よりも、その事実を重視します。
 原因を突き止め、対策を講じることは可能です。
 


Q11 果物が食べられません

 
はじめまして。とても悩んでいることがあります。
 
5年くらい前から、果物を食べると唇・舌がヒリヒリ痛み、喉の奥や胸(食道?)が苦しくなり、息が出来ない感じがします。
柑橘類は大丈夫なのですが、リンゴとサクランボは特に症状がひどく、唇がいつもの倍近く腫れ上がります。30分程で痛みは収まりますが、しばらくの間は唇が荒れます。
 
主人は精神的なものだと笑います。
一度、病院に行ってみようかと思っているのですが、その場合は診察前にリンゴを食べて、腫れた症状を先生にお見せした方がいいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
 

A11 食物アレルギー

 
お話しから判断すると、口腔アレルギーという病気が疑われます。
 
これは果物を食べて15分から20分以内に口の中、のどなどの粘膜に急性のアレルギー症状が見られます。果物の中には糖蛋白という物質が含まれていて、これがアレルギーを起こす原因と考えられています。
 
まず精神的なものとは考えられません。アレルギー専門医を受診し血液検査をして可能な範囲で各種の果物に対する抗体を調べておくとよいでしょう。
血液検査して特定の果物に対しての抗体が陽性で、そしてさらにその果物を食べてお話しのような症状が実際に出るようなら、その果物に対するアレルギーと診断できます。そのような場合にはその果物をなるべく食べないようにする以外、残念ながらあまり良い方法はありません。
 


Q10 食物アレルギーでしょうか?

 
朝おきたら、目のまぶたが赤く腫れあがり、顔全体が痒みをともなってなんとなく体がだるいという状態でした。以前にもそのようなことになったので、皮膚科に行きましたが、これが食物アレルギーなのでしょうか?
 
赤ワイン、納豆、おすしを食べたときになるような気がします。アドバイス頂ければと思いましてメールしました。
 

A10 食物アレルギー

 
何か特定の食べ物を食べた後に、ある特定の症状が見られる場合、アレルギー反応を疑うということは間違いではありません。このような場合にもし可能ならば血液検査をして疑わしい食物に対する抗体が血液中に存在するかをチェックします。
 
しかしながらこの血液検査はあくまでも補助的なものです。
確定診断をするためにはもう1度同じ食物を食べて同じような出るかをチェックする必要があります。たまたま1回だけではなく同じような物を食べると、繰り返し同じような反応が出るというようなことを再現性があるといいます。この再現性が見られた場合、食物アレルギーは疑わしいといえましょう。
 


Q9 蕁麻疹で困っています。

 
ホームページを拝見しました。突然のメールで失礼致します。
 
私は36才の共働き主婦で、子供はおりません。7月の頭頃から蕁麻疹(?)と思われる症状で困っています。
 
まず最初は右足の甲が痒かったのです。でもそれははき慣れないサンダルをはいたせい?とあまり気にしていませんでした。次ぎに今度は左足の甲の同じあたりが痒くなり・・・。次ぎには右手の平、左手の平、右耳、左耳、両胸の下(これはブラの当たる部分)、左脇腹、右脇腹と左右対称に1日おきくらいに熱をもち赤く腫れ痒くなります。腹や胸の部分は1日、手足は長くて2~3日、耳は交互にやはり2~3日です。
 
今日でもう1ヶ月半になりますが、いまは昨日から両手の甲と手の平、指の間が赤く腫れ、とても痒いです。これは多分昨日ゴルフの練習で100球ほど両手にグローブをつけクラブを握って打った刺激からと思われます。とくに持病もなく、いままでアレルギーもでていません。いたんだものを食べた記憶もないのです。ただ、HP作成&UPしてから睡眠時間が少なくなっていたのはたしかです。
(関係ないかもしれませんが、数年前から以前は大丈夫だった琵琶を食べるとのどのあたりが渋柿を食べた時のようなイガイガ感がでるようになりました。)
 
病院にはまず皮膚科に行きましたが、両手が腫れて痒い状態の時で虫さされ?で処理されました。次ぎに内科に行き、お腹が緩いこともあり、また左右対称に腫れ痒みがでることから食品による蕁麻疹では?と診断され、飲み薬と塗り薬をいただきました。(7/2に米軍キャンプでポークスペアリブ、ビーフのバーベQをたべました。主人は大丈夫でした。かわったものを食べたというと、これくらいしか思い当たりません。またこの後から腫れや痒みがでました。)
飲み薬は1週間分のみ、(服用すると眠くなるので夜だけ)飲んでみても症状はかわらない気がしました。
 
塗り薬もそれによってよくなるというよりは、時間がたってひいたというかんじです。その症状がでるようになってからハワイにいったのですが、ゴルフの時にゴルフシューズをはいてひもをしめつけてしまったら、両足の甲が足首まではれてしまい、痛痒く、さんざんな目にあいました。いまは足は緩い物しかはいていないので、おさまっています。普段偏頭痛持ちなため、イブなどを常用しています。(1~2週に1度は2錠程度飲んでいるかも・・・?)
 
あと変わったことと言えば、この蕁麻疹(?)がでるようになってから左腕や両肩がとてもだるかったりします。もともと目も悪くがんこな肩こりなのですが、最近はスポーツクラブもやめ、ひたすら仕事でPC入力と家でもHP作成でPCに向かうことが多いです。ストレス・・・といえば会社では勤続15年になりますが、人間関係は円満です。ただし、経理という仕事柄、無理をして根を詰めるということはあります。
 
真剣に悩むほどの悩みもなく、いたって楽しい毎日を送れているとおもっています。
お忙しい中、ながながと書いてしまい、すいません。対処法やどちらの病院にかかっていいかわかりません。
お時間がとれましたら、ぜひアドバイスをお願いします。
 

A9 蕁麻疹・食物アレルギー

 
ゴルフのグローブと接触した皮膚などに赤みや湿疹が出る場合には、その症状が接触直後に出る場合にはじんましん、1日から2日後に遅れて出てくる場合には接触皮膚炎を疑います。
 
ビワを食べた後に口の中にイガイが感があるということですが、これは果物による口腔アレルギーが考えられます。原因の果物としてはメロン、キウイ、桃などをおよそアレルギーの原因とは考えられない果物によりこの口腔アレルギーが出ることが知られています。血液検査をして琵琶に対する抗体を調べたり、パッチテストをそれが原因であるかどうかを調べる方法もあります。
 
スペアリブを食べた後におなかが緩くなったということですが、まず牛肉アレルギーが考えられます。しかし牛肉はよく食べる食品なので、スペアリブ以外の例えばステーキ、しゃぶしゃぶなどでも同様の症状が出ると考えられます。ですからあなたの場合、牛肉アレルギーというのは考えにくいといえます。次に考えられるのはスペアリブの中の油の問題です。スペアリブ中の動物性脂肪の摂取し過ぎだと、食物アレルギーとは関係なし消化不良による、下痢が出ることがあります。
 
ある特定の食べ物を摂取してその1時間以内にかなり激しい運動をすると、その特定の食品と運動という2つの刺激が組み合わさって食物依存性運動誘発性アナフィラキシーという病気があるあります。このアナフィラキシーという言葉は強烈な生命に関わるアレルギー反応とう意味で、多くの場はいショック症状になります。ですからこれも当てはまらないと思います。
 
普段から頭痛がおきやすいということで鎮痛剤、アスピリン刑を利用しているようですが、アスピリンのアレルギーで最もよく見られるのはアスピリン喘息です。これはアスピリンを内服するとかなり重症な喘息発作が起きるということがよく知られています。しかしながらアスピリンによる皮膚症状というのはあまり見られません。
 
以上をお話しの中からアレルギーと結びつく点について検討してみました。さまざまの症状があるため、これといったが原因はつかまえにくいようです。しかしながら何らかのアレルギー反応は関与している可能性は否定できません。ストレスも食生活も問題ないというお話しですがご自分でも何か気づいていないものがあるかもしれません。余り症状がひどい場合は直接お話しを伺いたいと思います。
 


Q8 食物アレルギーのことで、教えてください。(3)

 
食中毒過敏症の中毒性じんましんでヒスタミンはアミノ酸のヒスチヂンに酵素がはたらいてできるとかいてあったのですが、どんな酵素がはたらくのか。また、刺激によるかぶれで、山芋、たけのこに含まれるポリフェノールが原因であるそうですが、一般にポリフェノールというのは体によいものであるとしられていますが、山芋にふくまれているものとはまた別のものはのですか?別の種類であるならばどうちがうのですか?構造式がちがうのですか?
 

A8 食物アレルギー

 
1 ヒスタミンはヒスチジンに脱炭酸酵素が働いて合成されます。この反応は生体内で日常的に起きています。
 
2 ポリフェノールは植物の体内に存在するあるタイプの物質群の総称です。その中には赤ワインに含まれる高脂血症を予防する物質も含まれます。ご質問の物質もこのグループに属するものです。
 
(参考)
仮性アレルゲンという言葉もあります。これはヒスタミンなどを多く含む食べ物を食べた時に出るアレルギー症状を説明する時に用いられます。山菜や特定の野菜などヒスタミンを多く含む食べのもの場合に使われる用語です。本来のアレルギー反応は体の外から体内に入った原因物質により免疫アレルギー反応が引き起こされ、それにより体内のマスト細胞、好塩基球などからヒスタミンをはじめとするアレルギーを引き起こす物質(化学伝達物質)が放出され粘膜、血管に作用して症状が出ます。仮性アレルゲンは免疫反応を介してマスト細胞、好塩基球などからヒ化学伝達物質が出るのではなく、食物中にすでに含まれているヒスタミンなどにより症状が出る場合に持ちられる医学用語です。
 


Q7 食物アレルギーのことで、教えてください。(2)

 
穀物アレルゲンは乳児期以降になってから問題になることが多いのはなぜですか?
食べ物によってなぜアレルゲンになりやすい程度が食べ物の程度によってちがうのか。
又、加工加熱により含まれているアレルゲン性はどの程度減少するのか?
 

A7 食物アレルギー

 
(1)一般的に牛乳、卵、大豆、米、小麦は五大食物アレルゲンといわれており、頻度も高いといえます。
 
 確かに生後数ヶ月では人工栄養児では体内に入る異種蛋白としては牛乳がその代表格です。その後離乳期に入り、離乳食品としては栄養価、消化しやすさなど離乳食には不可欠の卵の使用頻度が増すため卵アレルギーが増加します。大豆も同様です。そして近年、米アレルギーが増えています。
 
 さらに米アレルギーの場合アワ、ヒエなどを主食とするとこれらにアレルギーになってしまう場合も良くあります。
 
ご質問に対する教科書的なお答えはまだありません。乳幼児の発達と消化機能についてはヒトの乳児のデータが少ないのです。ヒトの乳児の腸の粘膜を手術で取ってきていろいろな実験をすることは不可能なため、多くのデータはネズミの乳児のデータをもとにして、ネズミの赤ちゃんはこうだから、ヒトの赤ちゃんででも、恐らくこうだろうと推察しているのが現状です。もっと困ったことには万人が納得する食物アレルギーの動物実験モデルがまだないため、ご質問の問題には未知の点が多すぎて、結論は出ていません。 
 
(2)アレルギー反応を起こす物質をアレルゲンと呼びます。このアレルギーを起こしやすさをアレルゲン性といいます。アレルゲン性は牛乳を例にとってもアレルゲンは複数あり熱に他する抵抗性も差があります。卵も同様です。これは異種(例えばヒトにとって牛は異種、異なる生物のため牛のミルクは、ヒトにとっては異物となりえる)であることに起因しています。アレルゲンを起こす程度はその蛋白質の構造により差があります。そのために食べ物によってアレルギーを起こしやすさが異なるのです。ソバによるアレルギー反応は激烈な場合がありショック状態になることもまれではありません。これはソバ蛋白のアレルゲン性が強いためとされています。 
 
(3)アレルゲンは蛋白ですから、加熱により蛋白が変性すればアレルゲン性は低下します。卵を例に取ると生卵を食べると全身に蕁麻疹が出るヒトでも、半熟卵にすると蕁麻疹の程度が減少し、固ゆでにすると食べても何とも無いというようなことはよく経験することです。100度(煮る)でかなり低下し(6-8割)、180度(てんぷらにする)で9割以上低下するのはそのような理由によるものです。
 


Q6 血液検査結果とその対策を教えてください

 
1歳半の子供のことで相談ですが、湿疹がたまに出るため、通院しておりそこで血液検査を勧められました。
 
結果は卵白と牛乳が3~4という値でかかりつけの先生からは原因となる食物を除去するように言われました。
 
ただ、検査する前からそれらは食べており、それが原因で湿疹がひどくなったという感じはしていません。今後、全く除去した方がいいのかわからないためご相談いたしました。よろしくお願いいたします。
 

A6 食物アレルギー

 
食物アレルギーの診断において血液検査は決定的な検査ではありません。
 
確定診断のためには怪しいと思われる食物を1週間除去し、症状の軽減が見られたら、その後注意して少量1週間とを食べさせてみるという負荷テストを行い症状の悪化の有無を見ます。症状の悪化が見られたら、また除去して症状の軽減を確認するといういわゆる除去テスト、負荷テストを行い最終診断の手がかりとします。この試験は実行するのに多大の手間がかかるものです。専門医と相談して行うべきでしょう。
 
血液検査のみで食物制限をしてはいけません。それは不必要な苦痛を本人、母親、家族に強いるものです。また場合によっては小児の発育に影響が出ないとも断定できません。
 


Q5 物アレルギーのことで、教えてください。(1)

 
あくが強いたべものをたべるとのどがかゆくなるのは食物アレルギーと関係があるのですか?
また、食物を食べるとかゆみや発赤がおこるのはなぜか?メカニズムなどおしえて下さい。
 
又、免疫グロブリンEのつくられやすい人はどんなひとなのかということとなぜあれるぎーにかかる人とかからない人ができるのか?
 

A5 食物アレルギー

 
(1)山菜などあくの強いものには痒みを引き起こすヒスタミンと言う物質が含まれています。これを食べると皮膚が痒くなることがあります。これはアレルギー反応とは考えられていません。アレルギー反応と勘違いされやすいので気をつけましょう。 対策は摂取量を減らすか、残念ながらたべないようにします。
 
(2)例としてサバによる蕁麻疹を例に取ります。摂取したサバの中のたんぱく質が血液中に入り、皮膚に到達し、皮膚にあるマスト細胞を刺激し、その結果皮膚のマスト細胞からヒスタミンをはじめとする物質が細胞外へ放出され、周囲の毛細血管が拡張され皮膚にかゆみ、発赤を持つ発疹が現れます。
 
(3)免疫グロブリンE(IgE) を多く産生する遺伝子は近年いくつか発見されています。このIgEを産生しやすい体質をアレルギー体質といいます。しかしIgEを多く持っているヒトでもアレルギー症状が出ないヒトもいます。またIgEの多い少ないとアレルギーの重症度とは関係がありません。さらに喘息を例に取るとIgEを作る体質と気管などの敏感さの二つが組み合わさると喘息になると考えられています。
 
IgEはアレルギーを引き起こす重要なたんぱく質ですが、アレルギー以外の働きももっています。寄生虫感染が起きると体の中のある種の白血球はIgEと共同して寄生虫の排除を行います。このようにIgEはアレルギーと密接な関係を持っていますが、IgEはアレルギーを引き起こす悪者なので体にはまったくいらないものだとはいいきれない面もあります。
 


Q4 卵は白身と黄身ではなぜアレルギーの強さが違うのですか?

 
卵は白身と黄身ではなぜアレルギーの強さが違うのですか?
 

A4 食物アレルギー

 
アレルギー反応を起こすのは特殊な場合を場合を除きたんぱく質です。
 
卵黄の主成分はコレステロールでたんぱく質は極めて少ないため、アレルギー反応は起こす率は低いのです。
 
しかし、卵白には各種のたんぱく質が豊富に含まれているためアレルギー反応が卵黄に比べて高いのです。
 


Q3 10ヶ月になる娘のことでお聞きしたい

 
初めてメールさせて頂きました。
10ヶ月になる娘のことでお聞きしたいと思います。娘は離乳食を始めた頃から、乳製品を食べさせると口の周りやそれが付着した場所が真っ赤になって痒がって、30分位でおさまることが度々あって乳製品を食べさせない様にしていました。
 
最近、嘔吐・下痢症になってそのころから蕁麻疹が一、二個ですが出るようになりました。これが食事に関係して出ているかどうかはよく判りませんでした。小児科で相談して検査をしたところ、IgEが190、卵白、ミルク、小麦、大豆にクラス2~4の陽性反応が出ました。その結果、ミルク、大豆の一部の除去とインタールとセルテクトの内服を開始しました。
 
薬は2年位は飲みつづける必要があると言われています。皮膚の症状としては頬がかさかさして、湿疹が出ることもあるのですがアンダームを塗れば割ときれいで、今までアトピーと言われたことはありませんでした。今は蕁麻疹も出なくなりました。今まで、陽性と反応があったものもいろいろ食べさせていましたが、乳製品以外は特に気になる症状も無かった様に思います。
 
今の程度でも、乳製品を控えるだけでなく、薬を飲んだり、除去食をしなければいけないのでしょうか?しなければもっとひどいアレルギー症状を起こしてしまう可能性があるのでしょうか?
もともと身体も小さく除去食であれもこれも食べられないと栄養が足りているのかとても心配になってしまいます。
皮膚科の先生は除去食や薬を薦められません。この違いはどこにあるのでしょうか?
 

A3 蕁麻疹・食物アレルギー

 
1.蕁麻疹型の反応の場合、通常は6ヶ月後に注意しながら再び食べさせる場合が多いと考えられます。ただし再び食べさせるときはもっと強い反応が出ることがあるので食べさせる量や十分に加熱するなどの点について専門医と充分に相談したほうが良いです。
 
2.食物の皮膚に対する影響については、皮膚科と小児科では見解が異なる場合が良く見られます。両者の間に入った保護者の方の不安と困惑にはいつも同情しています。
 
3.血液検査で陽性となった食べ物が本当に症状の原因になっているかどうかについては食物除去、誘発試験が必要です。これを行わずに食物制限をしてはお子さんがかわいそうです。
 
4.インタールは食品の除去がうまくできない状況の時に使用する場合が一般的です。
 
5.成長については母子手帳などの記録をもとに成長曲線を描くと発達状況が明らかとなります。その数値を見ないでただ単によその子より小さいという心配は不必要でしょう。
 
6.セルテクトについては現在の症状、また気管が弱くぜいぜいしたりしやすいか等の点も考慮して減量、中止を検討する方法が一般的です。
 


Q2 こどものことについて

 
4歳になるこどものことについて、お伺いしたいことがあります。
 
季節の変わり目春と秋によく肺炎をおこします。
はじまりは、急に寒くなったり天候がよくないときに決まって鼻水がひどくなり、たんの絡んだせきがでます。
一回なると天候が、回復したり、安定するまで、ずっとこんなちょうしです。それがなおりきらず、肺炎になって、入院してやっとおちつくというのが、生後8ヶ月よりつずいています。
1歳までは、アトピー、いまは、すっかりよくなりましたが、副鼻腔炎と、ぜこぜこは、つづいています。ただ、程度は、年々かるくなってきてるようなきがします。
以前ほかの病院では、(かかりつけでよくならなかったため)気管支喘息で、鼻水が落ちて、ぜこぜこしてるといわれました。ただ、かかりつけでは、アレルギーという診断は、うけてなく、ぜんそくともいわれてません。
以前は、テオドールとムコダインなどをもらっていましたが、いまは、ベラチン、ムコソルバン、レフトーゼです。
このおくすりは、かぜをひいたときもかならずでます。ただ、昨年から、ラーメン、冷やし中華、すいとんで、じんましんが、でました。かならず、発熱(40度前後)をともない、喉の腫れがでます。熱と喉の腫れはじんましんがきえると、なくなります。小麦がだめなのかな、とおもいつつ、うどんや、パンはへいきです。1歳ごろ、プリンで、口の周りに失神ができて、はれたきおくもあります。いまでも、納豆、しょうゆは、くちまわりが、あかくなります。あとは、以前すんでいた、家の日当たりの悪いじゅうたん張りのへやにいると、かならず、せきと目がかゆくなるという症状が出ました。いまは、フローリングなので、この症状は、あまりでなくなりました。
アレルギーの検査をうけたり、どうしたら、最良の調子でいられるか、お伺いしたくて、メールをかきました。
ちなみに、家族は、主人が喘息(軽度)アレルギー鼻炎、副鼻腔炎、青魚でじんましん義弟が、喘息、アレルギー鼻炎・結膜炎、アトピー、そばアレルギーです。わたしは、?ただ、ちいさいころ、卵をたべると、しっしんが、胸にでて、痒くて眠れなかった記憶があります。そしてわたしのことなんですが、いぜんは、卵がだいすきで、生卵、半熟、温泉卵、とろっとしたのがだいすきで、よくたべてたのですが、出産を機にたまごがだめになりました。たべると、すぐ、胃のあたりが、強烈に痛み出し、ぜんぶ吐くまでなおらないんです。(出血するほど)最近は、完全に火を通したものなら、大丈夫になりましたが、体調が悪い日は、だめです。(プリンなども)これは、単なる思い込みか、それともアレルギーでしょうか…よろしくおねがいします。
 

A2 アレルギー児、卵アレルギー

 
お話から判断すると、気管が弱いためゼイゼイし、しかしその程度が軽いため喘息とは診断されていない、また食物アレルギーにより蕁麻疹が出たことがあるお子さんと考えられます。またハウスダストアレルギーもあるようです。
 
遺伝的には母親、父親に何らかのアレルギーの病気があるため、お子さんの遺伝子は半分は母親、半分父親のため、双方の遺伝子をもらっているため、お子さんに様々な症状が出るのでしょう。
 
必要があれば検査をして原因をはっきりさせておくと日常生活の管理に一つの目安が付くでしょう。またフローリングにしていることは大変結構です。さらにチリダニ対策をするには、このHPのアレルギーを起こす物質の中のチリダニ対策を読まれると良いでしょう。
 
あなたに関しては、卵とその製品を食べるといつも同様の胃の痛みや出血が出るときは卵アレルギーが考えられます。加熱するとアレルギーが出にくくなるのは、過熱によりたんぱく質が変性し、アレルギーを起こしにくくするからです。
 
また体調が悪いとき、たとえば生理の前や過労、ストレスが多いときなどには抵抗力が落ちてアレルギー症状がおきやすくなります。卵は控えめに摂取し、しかも十分に過熱したほうが良いでしょう。
 
女性の場合、妊娠、出産を契機にアレルギーが出るようになることはよく見られます。妊娠、出産により体質が変るためと考えられています。
 


Q1 どうしていいのかわからないです。

 
はじめまして。31歳、女性。
幼い頃から食べると吐き気、腹痛、下痢、頭痛がよくおこりました。
特にそば、パン、ラーメン、うどん、りんご、かになどいろいろですが食べると皮膚がかゆくなり、上記のような症状がありました。特にそばは呼吸が苦しくなり、水を大量に飲んで吐いて事なきを得たこともありました。好き嫌い出来ない家庭でしたので我慢をして食べていました。
学校の給食でも時代が時代だったので、むりやり食べさせられることもしばしばありました。味は好きだったので食べることは出来たのですが、時間をおいて上記の症状がでて、とても苦しくなりました。
 
今は食べられるものとそうでないものがある程度わかるようになりましたので体調の悪いときは避けるようにしています。
大人になり、だいぶダメだった食べ物を口に出来るようになりましたが、今でもかゆくなったり、吐き気や腹痛、下痢はまだあります。腹痛、下痢になるとブスコパンを飲んでその場を凌いでいます。
 
いいかげんに嫌になったのでどうしたらいいか教えていただきたくてメールをだしました。これはアレルギーでしょうか?
両親には子供のときから事故管理が出来無いからそういうことになるといわれつづけたのでもちろん病院には行ったことはありません。
もしこのままほうっておいたらどうなるかも教えてください。
 
あと病歴について書き記したいと思います。
幼いときから熱が出やすく(38度以上)蕁麻疹がよく出ました。慢性胃炎、十二指腸潰瘍(中学生)などの疾患がありました。現在は胃炎です。ほかに子宮内膜症、膠原病の疑いを持たれています。ベーチェットです。杉のアレルギーがあります。TSU752を普段服用しています。
 
もしアレルギーの治療をする場合、医療費はどれくらいかかりますか?教えてください。
 

A1 食物アレルギー

 
そば,小麦,リンゴ、かになどに対する食物アレルギーと考えられます。
 
そばの場合には、アナフィラキシーと呼ばれる激烈な症状を経験されたようです。それ以外のものについては消化器症状が中心で腹痛、下痢、嘔吐などを起こされるようです。これらの一連の症状は食物アレルギーの患者さんによく見られるものです。
 
成人してからそれらの食品に対する抵抗性が増したため少しなら食べられるようです。これも多くの患者さんに見られる状況です。
 
しかしながら現在、このような食物を食べ、消化器症状が出た場合にはブスコパンというお薬を飲んで腹痛を抑えているようですが、これはあまり感心しません。何故ならばアレルギー治療の基本方針は原因の食物を極力摂取しないようにする、というのが大原則です。
 
どうしても食べる恐れがある場合にはインタールという内服薬があります。これを食前の15から20分前に内服しておくとある程度症状抑えることができる場合があります。これは魔法の薬ではないので、専門医とよく相談してからご使用になってください。
 
特定の食品に対するアレルギーを起こす体質を急に変える治療は現在のところありません。今は上に述べたような状況とやむを得ないときにはインタールという薬を内服するという方法が原則です。インタールはもちろん保険が通りますのでそれほどコストがかかりません。試す価値はあると思います。