Q&Aシステム

HOME | Q&Aシステム | カテゴリー別 16.アレルギー以外疾患2.クループ

 Q&Aシステム


 アレルギー以外の疾患



2.クループ


Q1 クループと抗生物質

 
先日は’食物による喘息発症の予防’についての早い返答をどうも有り難うございました。
返答の中で、魚に含まれるEPAという物質と喘息の関係を調べた論文を英文で出しておられると有りましたが、どこで読むことが出来るのでしょうか?是非読ませていただきたいので教えてください。
 
今日はクループと抗生物質についてお尋ねします。
3歳になったばかりの長男が初めてクループにかかったのは7ヶ月のときでした。それからずっと年に何度もクループに罹ってしまいます。今も、今年3度目のクループで休んでいます。2,3日鼻水が出たと思ったら夜突然ひどい咳で泣いて起きるというパターンで、お医者様に抗生物質(Alphamox125)をいただいてのんで、あとは喘息用のVentolinを使って呼吸を助けるようにすると数日後にはおさまるのですが、あまりにも体調を崩す度にクループになってしまうので何か他に原因が有るのではないか、あまり抗生物質ばかりのんでいると体の免疫等に影響が有るのではないかと心配になります。
 
*喘息のせいでクループに罹りやすくなっているのでしょうか?
*クループの予防は可能なのでしょうか?
*抗生物質以外にはクループを治す方法は無いのでしょうか?
 
どうか教えてください。
 

A1 クループ

 
(1)クループは声を出す声帯の部分に, ビールスや細菌がつき、声帯やその周囲の粘膜がはれ上がることにより、咳が出たり呼吸困難になったりする病気です。別名、喉頭炎ともいわれます。
 
一方ぜんそくは声帯より末梢の気管、つまり気管支の部分で起きる病気です。従って両者は別物と考えてよろしいでしょう。
 
(2)今お話ししたように、グループはビールスや細菌の感染が声帯やその周囲に炎症を起こすことによりおきます。ですから予防というのは、ウイルスや細菌の感染を受けないようにするということになります。
 
 日本の子供の統計では、小児は年間7-8回、カゼをひくことは別に異常ではないとされています。また幼稚園や保育園などに通園を始めた最初の年は、風邪の回数は年間10数回から20数回に増加する場合も、まれではありません。
 
 このように考えると保育園や幼稚園はつい敬遠したくなるかもしれませんが、ずっと家庭内にいると、感染の回数は減る代わりに、ビールスや細菌に対する免疫もつきにくくなってしまいます。
 
 いったんクループになると、必ず入院するという状態ならば、ある時期は集団生活を控えた方が良いかもしれませんが、そうでなければ様子を見ながら集団生活をさせることも良いかと思われます。
 
(3)クループの治療は抗生剤やネブライザー療法が行われます。私のクリニックではクループを繰り返す方には、吸入器を準備しておいてもらい、風邪をひいて熱が出たり、クループの兆候が現れたらすぐ家で吸入できるようにし、また普段から抗生剤を常備しておき早期に使用するという方法をとっています。
 
 一般的にクループが一生の間続くということはありません。小児の場合は成長期にあるわけですので、成長に伴いビールスや細菌に対する抵抗力が増加し、また声帯やのどの構造も感染を起こしにくくなるように、変化していくと考えられます。
 
 グループに抗生剤を使用するのは、安易に風邪の際に抗生剤を使用するのとは訳が違います。クループ特有のケンケンという咳や、呼吸困難などの症状が発熱と共に現れたらすぐに使用する方がよいでしょう。
 
※魚に含まれるEPAという物質と喘息の関係を調べた論文
 
Dietary supplemetation with fish oil rich in omega-polyunsaturated fatty acids in children with bronchial asthama.
T. Nagakura, S.Matsuda, K.Shichijyo, et al.
European Respiratory Journal, 2000 年、 Volume16, page 861-865