カテゴリー別Q&A
その他のアレルギー
アルコールアレルギー
Q4 アルコールアレルギー
アルコールを摂取するとここ一年位で蕁麻疹が出るようになりました。
全身にじんましんと息苦しさがあり、ビールを飲むと特にひどくなります。
ビールが原因だと思ってたのですがワインだけの時も一度出てしまいました。
病院で診察して頂いたところ、アレルギー検査を39品目のものをしましたが直接関係するようなものはアレルギーのものはなく、とりあえず症状が出たさいにそれを抑える薬を貰い飲酒は控える様にとだけ言われましたがこれから先のことを考えるとしっかり原因を特定して、体質改善等を実施して蕁麻疹等が出ない様にしたいと考えています。
A4 アルコールアレルギー
アルコールを飲むと何らかの症状が出る状態を、一般ではアルコールアレルギーといいますが、これは正しくありません。
喘息発作とアルコールの関係が良く研究されていますので、まず喘息で説明いたします。
喘息の場合、日本人ではアルコールを分解するアルデヒドデハイドロゲナーゼという酵素が、不足するために、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドという物質が体内で増加します。
その薬理作用で喘息発作が出ることが知られています。日本人に多く、それらの人々の約半数にこのアルデヒドデハイドロゲナーゼ遺伝子が変異しているためにアルコールが完全に分解できないことが確認されています。
(出典:日本アレルギー学会 アレルギー疾患 診断・治療ガイドライン 2010年 20ページ)
これはアルコールの酵素の働きが足りないためにおこるので、この酵素を補う必要がありますが、現時点ではその治療はありません。
喘息以外のアレルギー症状も同様の機序で起こると考えられています。
アルコール喘息では食前の抗ヒスタミン薬の内服が有効な場合もあります。
この遺伝子の変異は先天性の場合と、ある年齢から急に起こる場合の2つのタイプが知られています。
これになったら、アルコールを控えることが必要でしょう。ひどい方は奈良漬けでも症状が出ることもあります。
Q3 アレルギーについて
初めまして。
アレルギー検査を受けたいのですが、アルコールのアレルギー検査は貴院では行っているのでしょうか。
まだアレルギー検査を受けたことはないのですが、アルコールを飲むと毎回体が全身まだら模様に真っ赤になり、時間がたつと目が腫れます。消毒用アルコールをかけて赤くなった経験はないのですけれど、化粧品で「日本酒の化粧水」を使用した時は顔が真っ赤になりました。また、アルコールを含んだ化粧品を使うと、最初は良いのですが少し経つと火照る様な感じになります。
元々下戸ではありますが、父がアルコールのアレルギーを持っております。
A3 アルコールアレルギー
アルコールアレルギーの血液検査はありません。その代わりに皮膚検査を行います。
検査自体は20-30分で終わります。
Q2 蕁麻疹について
酒を飲むと数時間後か翌日、蕁麻疹がでるのですが、アレルギ-なのでしょうか?今までこのようなことはなかったのですが・・・
A2 アルコールアレルギー
アルコールとアレルギーの関係で最もよく知られているのはアルコール喘息です。
アルコールの入ったの飲み物を飲むと喘息が誘発されるという病気です。それを引き起こす遺伝子にもわかっております。これはアルコールを分解する酵素を誘導する遺伝子の欠損と考えられています。
別の病気としてはアルコールかぶれがあります。注射とか点滴をする際にアルコール綿で皮膚をふきますが、アルコールで拭いた皮膚が赤くはれることがよくあります。通称アルコールかぶれと呼ばれています。
あなたの場合、アルコールを飲むとジンマシンができるというのは同じような機序によって起きるのでしょう。これがなぜ急に起きるようになったということについては何ともお答えできません。ひとつ言えることは過労やストレスのために体の抵抗力、免疫力が低下したために体質がアレルギーに傾いたという可能性も否定できないと思います。
Q1 アルコールを飲んだ後全身に赤白のまだら模様が出ました。
どうぞよろしくお願い致します。
主人のことなのですが、先日アルコール(ビールジョッキ一杯 焼酎ロックで一杯程度)を飲んで帰宅したところ、顔や首が少々赤く(これはいつものことですが)その後入浴しようとした際、上半身全部に赤白のまだら模様が出ていました。
蕁麻疹のようにふくらんだり、痒みもまったくないようでしたが、これも一種の蕁麻疹なのでしょうか?
ちなみにその日は疲れやストレスがかなり溜まっているようでした。元々アルコールにはあまり強くない方だと思います。アルコールに対するアレルギーというのもあるのですか?何か検査をした方が良いでしょうか?場合によってはアルコールは摂取しない方が良い可能性もありますか?2年ほど前から花粉症様の症状もあります。
A1 アルコールアレルギー
アルコールアレルギーでよく見られるのは(1)アルコール喘息、(2)アルコールカブレです。
(1)ではアルコール摂取後に喘息発作が出ます。これには抗ヒスタミン薬が有効な場合がよく見られます。
(2)アルコールで拭いた皮膚が真っ赤に脹れます。このような方はアルコールが飲めない場合がよく見られます。
ご主人の場合、ただ単に皮膚の毛細血管の血の巡りが悪くなって、斑模様になったのか、アレルギーの症状かは現時点ではなんともいえません。アルコールジンマシンでは痒みが見られるのが普通です。痒みが無いとすれば、ジンマシンの可能性は低いでしょう。
体調の悪いときは皮膚症状は出やすくなるのが一般的傾向です。アレルギーであれば、体調が良いときでも症状が出るといえます。
10/28 お礼 メール
ご丁寧なご回答をどうもありがとうございました。大変参考になりました。
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